ダイセーグループ、新アプリ『みんポス』で社員同士のつながりを強化
物流業を中心に展開するダイセーグループは、社内の現場社員間におけるコミュニケーションの課題を解決するため、アプリ『みんポス』を開発しました。このアプリの試験導入は2024年2月から開始され、グループ全体への展開や外部企業への提供も視野に入れています。
アプリ開発の背景
『みんポス』の開発は、グループ内に設立された株式会社DX研究所と、システム開発を手がけるDaisei VEHO Worksが共同で行いました。トラックドライバーや倉庫作業員など、業務が孤立しがちな職種の社員が多い中で、懸念されるのはコミュニケーション不足です。特にシフト制勤務の場合、同僚と顔を合わせる機会が限られ、孤立感が増した結果、社員同士のつながりが求められています。ダイセーグループでは、こうした課題に着目し、感謝やねぎらいの気持ちを簡単に伝えることができる仕組みを提供することで、職場のコミュニケーションを活性化させる目的があります。
アプリの機能と特長
『みんポス』では、社員同士が感謝や称賛のメッセージをポイント付きで贈り合うことができます。例えば、「誕生日おめでとう」「雪の中、お疲れ様でした」といった一言を送ることで、より深い信頼関係を築く手助けをします。貯まったポイントは、Amazonギフト券やキャラクターグッズ、自社農園の新鮮な野菜など、さまざまなアイテムと交換できます。また、アプリにはワンクリックで定型文を選択し、隙間時間に気軽に送れる機能も搭載されており、ユーザビリティにも配慮されています。
実証実験の成果
1年間にわたる実証実験では、グループ内の3社で導入し、累計付与ポイントの74%が実際に使用されるなど、高い利用率が報告されました。また、現場サイドの利用率が77%を記録し、バックオフィス側も68%と、現場の活用が特に目立ったことが分かりました。特に、センター長など中心的なリーダーがアプリを積極的に活用することで、社員全体の使用率が向上する傾向が見られました。実際の社員の声の中には、「会う機会が少ない同僚からもメッセージをもらい、互いに身近に感じられる」といった意見が寄せられ、アプリの価値を証明しています。
今後の展望
このアプリは、DXを推進する株式会社DX研究所とのコラボにより実現したもので、物流や製造業などコミュニケーションが特に重要視される業界に最適化されています。今後は、グループ全体への本格的な導入を果たすとともに、工場勤務やインフラ業界など、他業種も視野に入れつつ外部企業への展開を進めていく所存です。ダイセーグループは今後も、社員同士が円滑にコミュニケーションを取り合い、より働きやすい職場環境を築いていくための取り組みを続けていきます。