マイナビが発表した2025年卒新社会人調査の概要
最近、株式会社マイナビが2025年4月に新卒入社した社会人を対象に実施した「入社半年後調査」の結果を発表しました。この調査では、新社会人がどのように企業に適応しているのか、またその過程で直面している課題について詳しく分析されています。
漢字一文字が示す新社会人の実態
2025年卒の社会人が自らの新生活を表す漢字として最も多く選んだのは「学」でした。この選択は、社会の仕組みや人間関係を学ぶことが多いために選ばれています。また、業務に関連した研修や資格取得を通して学ぶことが多く、それを楽しんでいる様子が伺えます。特に研修においては、専門知識の習得だけでなく、自ら成長を実感できるような環境が大切だと考えられています。
一方、就職活動を振り返った際に選ばれた漢字では「楽」が1位となりました。これは、苦労もあったものの、振り返ってみると楽しい経験が多かったためです。このことからも、学ぶことが多かった入社後とは対照的に、就職活動時には楽しみを感じていたことがわかります。
満足度とインターンシップ
調査では、「就活時の入社予定先満足度」が前年を上回る91.2%となった一方で、「入社後の勤務先満足度」は78.0%に低下したことが明らかになりました。このギャップは、入社前の期待と実際の職場環境の間に存在するリアリティショックによって生じることが一般的に考えられています。特に、インターンシップの参加者の中で勤務先に対する満足度が高い傾向があることから、事前に企業理解を深めることが重要であると指摘されています。
新社会人の転職意向
2025年卒の新社会人の約6割が転職意向を抱いていることも注目されています。昨年よりも増加しており、仕事内容や職場環境に対する期待が入社後に満たされなかったことが影響している可能性があります。特に5日間以上のインターンシップに参加した新社会人は転職意向が半数以下に抑えられていることから、実務体験を通じて企業理解を深めることの重要性が浮かび上がります。
調査担当者の見解
マイナビの調査担当者は、企業が新社会人に対して十分な情報提供を行うことが必要だと強調しています。入社前の企業理解を深めることで、後のギャップを解消し新社会人の定着につながる可能性があります。また、質の高いインターンシップの提供がエンゲージメントや早期離職防止の鍵ともなるでしょう。
この調査結果から、新社会人のリアルな姿や彼らが直面する課題を浮き彫りにすることができ、多くの企業や教育機関の参考になる内容となっています。