50代以上女性の推し活事情
2025年、ハルメク生きかた上手研究所が実施した「推し」に関する意識と実態に関する調査によって、50代以上の女性たちの「推し活」状況が明らかになりました。本記事では、それぞれのデータや感想を見ていきます。
調査結果の概要
調査対象は、50代以上の女性529名で、WEBアンケート形式で行われました。その結果、「推し」がいる人は46.3%と前年並みの結果が得られました。一方で、「推しがいない」と答えた人のうち、以前はいたが現在はいないという人の割合が昨年から8.4%増加しています。これは社会的環境の変化を反映しているのかもしれません。
「推しがいる」と答えた人の中では、69.8%がその活動にお金をかけていると答え、年間の平均支出額は114,039円となりました。特に増加した費目には「チケット代」や「音楽の購入費」、さらには「応援グッズ」が含まれています。一方、「遠征費」や「聖地巡礼費」は減少傾向にあります。
推し活のスタイルと新しい形
推し活のパターンとしては、長らく続いている「異才惚れ推し」と「一目惚れ推し」が依然として人気を博し、特に今年は「ロング推し」が復調を見せ1割を超える存在感を示しています。推し活歴は平均14年となり、年々その定着が進んでいる様子が伺えます。
感情の変化と新たなつながり
調査中の自由回答からは、推しがいるが「飽きた」という声や「以前ほどワクワクしない」と感じる人が増えていることもわかりました。これには日常生活の変化が影響しているのかもしれません。ただし、多くの人が「推し」を通じて新たな人間関係が広がっていることも事実です。「推し友」と呼ばれる交流が生まれ、これまでの知り合いとも新たな話題を持つようになったという声も聞かれます。
経済的側面とその影響
調査結果によれば、物価高が影響しつつも、多くの女性たちが推し活にお金をかけ続けていると回答しており、その姿勢は依然として変わらないことがわかります。チケット代やグッズの価格の高騰にもかかわらず、「推しにはお金を惜しまない」という意識が確立されているようです。さらには、推し活が話題となることで家庭や友人との会話が増え、人間関係の強化にもつながっています。
専門家の見解
調査を監修したハルメク生きかた上手研究所の所長、梅津順江氏は、50代以上にとって推し活が日常の一部となっていることを強調しています。「推し」がただの趣味ではなく、人生を豊かにする要素として存在していることが示唆されています。推しについて語ることが自然になり、周囲とのつながりを生む力を持つことが理解されつつあります。
まとめ
総じて、50代以上の女性における「推し活」は、単なる趣味を超え、人々の心を豊かにし、周囲とのつながりを生む重要な要素となっています。今後もこの傾向が続くことで、さらに多くの人が推し活を通じて充実した人生を送るのではないでしょうか。