診断エキスパートチームの新設
株式会社Mediiは、全国の医療現場で直面する診断困難な症例に対して、特化したエキスパートチームを新たに編成しました。この取り組みは、医師専用のオンライン専門医相談サービス「E-コンサル」内に位置し、医療の質向上を目指しています。特に、希少疾患や難病の診断に悩む医師のサポートを目的とし、無料の相談窓口を開設しました。
診断の課題
現代医療において、診断はますます複雑化しています。特に専門領域が細分化される中で、医師一人が幅広い疾患に通じていることは難しい状況です。このため、診断に苦しむ患者さんは依然として存在し、現場の医師にとっても大きな負担となっています。
2023年に行われたアンケート調査によると、勤務医の約90%が診断や治療に関して困難を感じたことがあると回答しています。その内訳を見ると、特徴的な所見がない74.8%や、複数の疾患から絞り込めない78.0%等、医師が直面する困難は多岐にわたります。これにより治療のスタートが遅れ、結果として患者に不利益をもたらすことにも繋がります。
Mediiの取り組み
Mediiは、このような現状を打破すべく、各専門分野の医師が集まり構成されたエキスパートチームを設立しました。特に志水太郎教授がオーガナイザーを務めるこのチームは、総合診療、感染症、神経・遺伝学、リウマチといった多岐にわたる専門性を持ち寄っています。
主治医が抱える悩みや疑問を寄せられる「診断なんでも相談窓口」を設け、エキスパートによるグループディスカッションを通じ、複雑な症例の解決に向けたサポートを行っています。医師はこの相談をオンラインで行うことができ、24時間いつでもアクセスが可能です。
E-コンサルの特徴
E-コンサルは、医師同士のコミュニケーションを活性化し、専門医へのチャットでの簡単な相談を実現します。1,500名以上のエキスパート医師からなり、様々な疾患や問題に対して、最適な専門医がマッチングされます。医師は匿名で相談できるため、気軽に質問や相談ができます。
こうした取り組みを通じて、Mediiは医療現場の負担を軽減し、患者に対する診断の適切性や迅速性を向上させることを目指しています。重要な理念として、すべての患者が適切な診断と治療を受けられる体制を築くことが掲げられています。
終わりに
志水先生やMediiの代表である山田裕揮医師は、このエキスパートチームの設立により、診断困難な患者に一層力を注いでいく意向を示しています。医療の発展に寄与し、多くの患者が助かることが期待される新たな視点をもたらすでしょう。興味のある医師はぜひ、この新しいサービスを活用してください。