教職員の親睦会に関するアンケート結果とその影響
コロナ禍を経て、全国各地の学校では親睦会や忘年会の開催が自粛される中、教職員同士のコミュニケーションが希薄になっているとの声が聞かれる。そこで、全国の教職員を対象に親睦会に関するアンケートを実施し、職員間の相互理解を深める必要性について考察した。
アンケートの実施概要
アンケートは2024年8月から10月にかけて、全国の小学校から高校までの教師を対象にインターネットで行われ、104件の回答が寄せられた。具体的な設問としては、親睦会の必要性や参加意見の収納など多岐にわたった。
アンケート結果の分析
職員の親睦会は必要か?
最初の質問に対する結果を見ると、40代の教職員から最も肯定的な意見が寄せられ、「必要だと思う」または「どちらかといえば必要だ」としたのは65%。一方で、50代の回答者は半数を超える割合で否定的な意見を持っており、世代間の温度差が伺える。また、校種別に考慮すると、小学校の18%に対し、中学校は10%、高等学校では0%と、意見にはばらつきが見られた。
親睦会の必要性を挙げた理由
回答者の声には、親睦会がコミュニケーションを深めるための貴重な機会であるとする意見が多かった。特に以下のような理由が目立った。
教職員同士の忙しい勤務時間内には、必要な情報の共有すら進まず、私生活を知らないまま仕事を続けているとの意見があった。
参加を強制されることは否定的でも、歓迎会や送別会など最低限の親睦イベントは必要との声があった。
消極的な意見の理由
一方、親睦会への参加を否定的に捉える声も多くあった。
疲れている中、夜間の飲み会に参加できない教職員が増え、日中の勤務時間内でのコミュニケーションが望ましいとの意見があった。
組織化に伴うタスク増加が報告され、特に事務職員は親睦会を減少させた方がいいとの意見も見受けられた。
まとめと結論
今回のアンケート結果から、教職員の親睦会についてはその存在自体が議論の余地があることが浮き彫りになった。参加の強制感や勤務時間外での実施が問題視される一方で、コミュニケーションの機会が求められていることも明らかになった。
それぞれの職場において何が「心地よい」と感じさせるかは異なるが、世代や立場による意見の違いを尊重し、互いの理解を深める努力が必要である。行事を通じての対話が相互の尊重や信頼関係の構築に繋がることを期待したい。今後も働き方の多様化が進む中で、教職員間のコミュニケーション向上のための取り組みが必要不可欠であると感じる。
アンケートの詳しい結果や意見については、WEBメディア「メガホン」で観覧可能であり、更なるディスカッションの場として活用してみることをお勧めしたい。