防災意識調査の結果
2024-08-29 21:02:21

防災の日を前に実施した意識調査の結果報告—課題と取り組みの重要性

日本赤十字社が実施した防災に関する意識調査の結果が明らかになりました。今年の調査は、9月1日の「防災の日」を前にして行われ、全国7地域に住む男女1200名を対象に実施されました。この調査は、防災や減災の意識、実際の行動についての実態を把握することを目的としています。

調査の結果、最初に注目されたのは、全国で防災対策を講じたことのある人が全体の3割強にとどまっているという点です。具体的には、既存の防災備蓄の見直しや居住地のハザードマップの確認、新たな防災備蓄の開始が多く見受けられましたが、家族との連絡方法の決定や地域の防災訓練への参加は低迷していました。これらの結果から、多くの人々が自分たちだけの行動に留まり、周囲との協力や連携が不足していることが示唆されます。

加えて、災害が発生する可能性については、約65%の人々がほとんど考えないか、半年に1回程度しか考えないという意識を持っていることがわかりました。これに対し、自分の住む地域で最も恐れている自然災害については、82.2%が「地震」と回答し、続いて「台風」、「豪雨や洪水」と続いています。このように、地震への備えが重要であると考えながらも、それを実行する行動には少なからずギャップが存在するという現実が浮き彫りになりました。

また、気象庁や自治体からの避難指示に従い、実際に避難を行ったことのある人はわずか7.4%にとどまり、78.4%が過去に避難をした経験がないという結果が示されました。この理由としては、「自宅の方が安全だと感じたから」や「その状況は大したことないと思ったから」といった個々の解釈が主な要因として挙げられています。実際の避難行動に移すためには、これらの認識を変えていく必要があります。

自助の取り組みとしては、飲料水や食品、簡易照明といった基本的な防災備蓄の意識が見られる一方、具体的な行動に移す人は多くありませんでした。参加したことがある防災訓練やイベントは23.8%という数字にとどまり、76.3%が一度も経験していないことが示されています。これは、自助だけでなく共助の意識がなかなか広がっていないことを示しており、周囲の人々との助け合いや協力が求められる場面でなぜ協力が期待できないのかを考えさせられます。

今後の災害に備えるためには、まずは地域住民同士のつながりを強化し、実際に助け合える環境を整えることが重要です。地域赤十字奉仕団や防災ボランティアの活動は、そのモデルとなる可能性があり、約85万人のボランティアが日常的に活動しています。彼らの寄与を通じて、伝えられる防災の知識や経験が地域全体のセーフティネットを構築する助けとなるでしょう。

日赤では、防災の重要性についての啓発を引き続き行い、「赤十字防災セミナー」などを充実させることで地域コミュニティの形成を促進しています。私たち一人ひとりが自助と共助の意識を高め、防災対策を見直して行動することで、未来の安全につながるのだと考えます。災害への備えは体験の中で養われることが多いですが、積極的な参加が新たな気づきを与えてくれるでしょう。これからも、共に学び、共に備えるという意識を持ち続けることが必要です。


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