畜産業の新サービス
2020-04-20 11:00:02
IoTとAIで進化する畜産業、牛の診療費補償サービス登場
先進技術を活用した新しいサービスが畜産業に登場しました。三井住友海上火災保険とデザミス社は、牛の行動をリアルタイムでモニタリングする「U-motion」と連携した「牛の診療費補償サービス」を開始。このサービスは、牛の疾病や事故を早期に発見するための重要な仕組みを提供し、畜産農家の負担軽減にも寄与します。
U-motionとは
U-motionは、牛に取り付けられたセンサーが重要な行動—反芻や動態、横臥、起立など—を24時間365日記録し、そのデータを分析します。このシステムにより、牛の健康状態を正確に把握できるため、異変が発生した際には自動的にアラートが発せられます。特に疾病や発情の兆候、または起立困難の場合には迅速な対処が可能となります。
診療費の軽減
このサービスの大きな利点は、U-motionを利用することで、牛の診療費の一部を補償する点にあります。具体的には、家畜共済の疾病傷害共済に対応する牛がU-motionを装着している場合、農家の負担分である1割の自己負担をカバーします。これにより、実質的に診療費の大部分が病傷共済金そして損害保険金によって賄えることになります。さらに、U-motionに保険が付帯されているため、追加の保険料負担はありません。
何故このサービスが必要か
近年、畜産業は生産の集積化と大規模化が進んでいます。しかし、こうした環境の変化により、牛の適切な個体管理が難しくなっています。その結果、疾病や事故を見逃すケースが増え、牛の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。これらが重症化すると、生産量の減少や経営への深刻な打撃を引き起こす事態になります。 |
今後の展望
U-motionは、2020年1月時点で約10万頭の牛の収集データを持ち、その活用が期待されています。三井住友海上とデザミスは、今後もこのような先進機能を研究し、さらなるサービスを提供することで、畜産業の発展に貢献していきます。
まとめ
この「牛の診療費補償サービス」により、畜産農家は早期発見による適切な治療を受けることで、牛の健康を維持し、死亡率を低下させることができます。技術を駆使した次世代の畜産経営が進む中で、このサービスは大きな意味を持つでしょう。今後の畜産業が、この技術によってどのように変わっていくのか、注目が集まります。
会社情報
- 会社名
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デザミス株式会社
- 住所
- 東京都江東区青海2-7-4the SOHO 417
- 電話番号
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