デジタル競争環境の整備を目指す新団体「オープンデジタルビジネスコンソーシアム」とは

デジタル時代の競争環境整備に向けた取り組み



2025年5月14日、東京都千代田区にて、グーグル、クアルコム、Facebook、Garminの4社による新団体「オープンデジタルビジネスコンソーシアム(ODBC)」が正式に設立されました。このコンソーシアムは、現代のデジタル市場において、公正な競争環境の構築と相互運用性のあるエコシステムの育成を目指しています。

設立の背景



私たちが日常生活で用いるスマートフォンやデジタル技術は、今や社会・経済活動に不可欠なインフラとなっています。しかし、現状では特定のプラットフォームに依存する閉鎖的な構造が多く、新興のアプリ開発者や周辺機器メーカーにとっての参入障壁が高いことも事実です。このような状況では、消費者が自由に選べる選択肢が限られてしまいます。

ODBCは、消費者に対し、安全で信頼性の高いデジタルサービスを選ぶ自由を保障し、オープンなデジタルエコシステムを育成することを基本的な目的としています。具体的には、デジタル領域での公平かつ透明な競争環境の構築と、シームレスな接続性を持つエコシステムの創出に重点を置いています。

活動の柱



ODBCの今後の活動は以下の3つの柱を中心に展開されます。

1. 政策提言と意見集約



ODBCは会員企業との積極的な対話を通じて、デジタル市場で実際に発生している課題を明らかにし、具体的な提言を関係省庁に提出します。特に、スマホソフトウェア競争促進法の円滑な運用を支援し、より良い制度の構築に向けて努めます。

2. スタートアップとの協働



デジタル市場においては、スタートアップ企業が直面する参入障壁や機能制限という問題も重要です。ODBCは、こうした企業との連携を強化し、ワークショップや情報交換の場を設けて、スタートアップの声が政策に反映されるような仕組みを構築していく考えです。

3. 情報発信と理解の促進



ODBCは、一般消費者や関連業界に向けて「相互運用性」の重要性や新制度の意義をわかりやすく解説する情報発信を強化します。メディアやイベントを通じて、広く議論が行われる場を提供し、社会全体の理解を深めていく方針です。

代表理事の想い



黒田岳士氏(ODBC代表理事)は、「デジタル社会において、個人がテクノロジーやサービスを自由に選択する権利を保障することが、健全な社会の基盤となる」と述べています。個々の選択が広がることで、独創的なイノベーションが生まれることを期待しています。彼の言葉には、デジタルエコシステムの発展に寄与したいという強い想いがあります。

まとめ



「オープンデジタルビジネスコンソーシアム」は、今後もデジタル分野での競争環境を整備し、消費者の自由を保証するために、さまざまな取り組みを進めていきます。会員企業の拡充も進めており、共に活動する企業を募集中です。興味のある方はぜひ問い合わせてみてください。

会社情報

会社名
オープンデジタルビジネスコンソーシアム
住所
東京都千代田区永田町2-9-6十全ビル
電話番号

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