城西国際大学が進める地域密着型の「イチゴプロジェクト」
地域の課題解決を目指す取り組み
千葉県山武市にあるイチゴ園「和苺苑」と、城西国際大学の経営情報学部総合経営学科の国武陽子教授が中心となった学生たちが協力し、3年前から展開されている「山武のいちごプロジェクト」。このプロジェクトは、地域活性化に取り組みながら、イチゴの収穫から販売までを学生が実践することで、実社会での経験を積むことを目指しています。
ストロベリーロードの現実
千葉東金キャンパスから東の方向に車を進めると、イチゴ栽培が盛んな地域、ストロベリーロードがあります。1月から3ヶ月間がイチゴの旬ですが、4月になると市場価格は下がり、熟成も早まります。この時期、雇用機会が減少するイチゴ農家が多く、廃棄が避けられないフードロスも大きな問題として浮上しています。
持続可能な連携の始まり
和苺苑の代表、浦野和洋さんは料金低下や高温による収穫の困難を抱えており、毎年増加するフードロスに対する不安を感じていました。国武教授との出会いにより、彼の学生たちがプロジェクトに参加することになり、地域との関係性が深まる結果となりました。「毎年学生が来てくれることで雇用のシーズンがしやすくなった」と、浦野さんは笑顔で語ります。
学科を超えた学生たちの協力
プロジェクトのメンバーは、経営情報学部の学生だけでなく、観光学科やメディア情報学科、看護学科からも参加しています。彼らは自分たちでシフトを組み、イチゴ園で早朝から収穫作業を行っています。成果として、販売できないサイズのイチゴを譲り受け、学生食堂で販売する活動もしています。
全プロセスを通して得られる経験
学生たちは、摘み取りや選別、パック詰め、シフト管理、価格設定、POP作成など、全てのプロセスを自分たちで担います。販売の現場では、30パックを売るなど手応えを感じ、需要と供給のバランスを考えながら接客トークを行っています。これにより、単なる販売にとどまらず、実践的なマーケティング経験にも繋がったのです。
更なる展開を目指した学生たち
ゼミ長を務める経営情報学部の成川さんは、プロジェクトのさらなる展開に期待を寄せています。「品種ごとの特徴を書くPOPを作成し、食べ比べて楽しんでくれるお客様が増えました。また、インスタグラムでの発信も効果が出ていると感じています。今後、古民家カフェでこのイチゴを使ったメニュー開発も進めたい」と述べました。
このように、学生たちの主体的な関与が地域の問題を解決し、学びを深めるだけでなく、地元の農家との結びつきを強めることにも成功しています。今後も「山武のいちごプロジェクト」は地域とともに成長し続けることでしょう。