年末のふるさと納税トレンド：お礼品選びの新常識とは

年末のふるさと納税トレンド

2025年の年末が近づいてきました。ふるさと納税のポータルサイト「さとふる」を運営する株式会社さとふるが、年末の寄付動向に関する最新のトレンドを発表しました。特に今年注目を集めているのが、「配送日時を指定できるお礼品」と「すぐに使えるお礼品」、さらには「とりあえず寄付」というスタイルです。

配送日時指定のニーズが高まる

2025年12月前半における「配送日時を指定できるお礼品」の寄付件数は、前月同期比で2.5倍以上という驚異的な増加を記録しました。年内配送に対応するお礼品も前年同期比で5.3倍増加しています。この背景には、寄付者が受け取り時期を意識してお礼品を選ぶ傾向が強まっていることがあります。

「さとふる」では、寄付者が安心してお礼品を選べるように、様々な取り組みを進めています。2025年7月には、配送予定を確認できる「配送カレンダー」と、受け取り時期を指定できる「発送月指定サービス」を導入しました。このサービスにより、寄付者は自分のライフスタイルに合わせた受け取り計画を立てやすくなっています。

地域への負担軽減も考慮

また、「さとふる」は寄付者の利便性向上だけでなく、地域に対する負担を軽減するためにも努力しています。生鮮食品などの供給は天候や漁獲量に影響されやすく、また発送体制が整っていないことが多いため、寄付者からは「いつ届くのかわからない」という声が寄せられていました。そこで、同社は自社倉庫を利用し、特定のお礼品を集約しておく配送システムを構築し、地域の負担を減らしつつ、配送日を指定できる環境を整えているのです。

駆け込み寄付が加速

年末の駆け込み寄付の傾向として「とりあえず寄付」も見逃せません。2025年12月前半には、「さとふるのあとから選べるお礼品」の寄付件数が前年同期比で5.6倍以上に増加しました。寄付者はまず寄付を行い、年明け以降にお礼品を選ぶスタイルが定着してきています。

特に、2025年10月における制度改正前の駆け込み寄付では、同様の傾向が見られ、9月には「さとふるのあとから選べるお礼品」の寄付件数が前年同月比で20倍以上増加しました。寄付を先に済ませ、後からじっくりお礼品を選びたいという心理が働いていることが見受けられます。

さらに、都内の自治体が人気を集めている「PayPay商品券」の寄付件数も前月同期比で3.1倍以上の増加を記録しました。身近な場所で使いやすいことから、年末年始に向けても多くの支持を得ています。

株式会社さとふるの取り組み

株式会社さとふるは、地域活性化を推進する目的で、利用者と自治体が簡単に寄付できる仕組みを提供しています。寄付者はサイトを通じて、自分の好きな地域を支援し、地元の特産物などと引き換えることができます。地域に根ざした取り組みを支えるために、同社は機能性の高いポータルサイトを常に改良していく方針です。地域の生産者が安心して働ける環境を整えながら、寄付者のニーズに応え続けています。