日立ハイテク、次世代DCRエッチング装置を発売
日立ハイテクは新たに次世代の乾式化学除去(DCR)エッチング装置「9060シリーズ」を発表しました。この装置は、原子レベルでの等方性加工が行える性能を備えており、半導体製造における革新が期待されます。
DCRエッチングとは
DCRエッチングは、ドライ環境下で化学反応を利用して様々な方向にエッチングを行う手法です。これにより、高い精度で微細なパターンを形成することが可能になり、特に半導体メモリーを必要とする3D-NANDや3D-DRAM構造の製造で重要な役割を果たします。従来のプラズマエッチングに対して、原子層単位での精密な制御が求められる時代になりました。
製品開発の背景
半導体デバイスの微細化は進化を続け、現在では数ナノメートルレベルに達しています。これに伴い、集積回路の加工には、原子層の精度で制御された等方性エッチングプロセスが必要とされています。日立ハイテクは、このニーズに応え、長年のプラズマエッチング技術を応用して新たな道を切り開きます。
9060シリーズの特長
1. 高スループットと低フットプリント
9050シリーズでは、独自のウェーハ冷却機構と赤外線ランプを搭載し、温度を迅速に調整することを可能にしました。これにより、多種多様な材料に対応した高スループットを実現し、装置の占有面積を小さく抑えることに成功しました。
2. 高精度な等方性加工
ウェーハ冷却機構と赤外線ランプにより、原子レベルでの形状制御が可能になりました。この技術によって、微細な3D構造に要求される精密なパターン形成が実現します。これにより、半導体デバイスの開発期間短縮やコスト削減が期待できるでしょう。
今後の展開
日立ハイテクは9060シリーズを通じて、顧客の多様なニーズに対応し、半導体デバイスの開発を後押しすることを目指しています。また、デジタル技術を加えた革新的なソリューションを提供し続け、お客様と共に新たな価値を創造していく方針です。
日立ハイテクについて
日立ハイテクは医療機器から半導体製造装置に至るまで、広範な製品群を提供しており、グローバルなビジネスを展開しています。特に「見る・測る・分析する」という専門技術を駆使して社会課題の解決に取り組む姿勢は、持続可能な社会の実現に繋がります。今後も革新的な技術の提供に努め、先端のモノづくりの世界に貢献していくことでしょう。詳しくは日立ハイテクのウェブサイトをご覧ください。