フリースケール、新型テレビ送信機用RFトランジスタを発表!性能大幅向上
フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン株式会社は、最新のRF LDMOSパワー・トランジスタ「MRFE6VP8600H」を発表しました。これは、特にUHFテレビ送信機向けに設計されたもので、出力性能の大幅改善を実現しています。従来製品に比べて出力性能は39%向上し、ATSC、DVB-T、ISDB-Tといった現代のデジタル放送規格に対して、最高のパフォーマンスを提供します。
具体的には、MRFE6VP8600Hは全帯域にわたって125Wの線形電力を供給でき、600W以上のピーク電力を発揮します。通常の動作時には30%、さらにドハティ構成を用いることで最大45%という高い効率を実現しており、これは市場における大きなアドバンテージです。
UHF帯域は470MHzから860MHzの範囲を有し、この範囲を利用することで放送業者は無線によるテレビ信号の送信が可能になります。現在、数多くのデジタルテレビ局がこのUHF帯域を利用しているため、MRFE6VP8600Hは多くの放送局にとって重要な製品となるでしょう。
フリースケールの副社長であるリトゥ・ファブレ氏は、この新製品について「高い信頼性が求められる市場のニーズに応えるために、弊社の豊富な知識と経験を活かしました。この製品はシステム設計の過程で、比類のない性能を達成するために設計されています」と述べています。
MRFE6VP8600Hの特長は、高いRF出力と優れた効率だけではありません。高いVSWR(電圧定在波比)特性を持ち、定格の2倍の入力電力でも65:1以上のインピーダンス不整合に対応可能です。これにより、過大なピーク信号が発生する状況下でも、放送の信頼性を確保します。また、このトランジスタは、高次変調技術を持つDVB-T(8k OFDM)信号にも対応でき、高いピーク対平均電力比(PAR)特性に耐える設計となっています。
主な仕様として、860MHzにおける125Wの平均RF出力、19.3dBのゲイン、600WのピークRF出力があります。さらに、ESD保護機能を備えた設計により、組み立て時の静電放電に対して強い耐性があります。
MRFE6VP8600Hは、すでに出荷が始まっており、スタートアップ用のリファレンス・デザインなど、関連ツールも揃って提供されています。製品の詳細や価格については、フリースケール・セミコンダクタまたはその販売代理店にお問合せください。
フリースケールは、世界的に自動車用、民生用、産業用など、多岐にわたる市場向けの組込み半導体のデザインと製造を手掛けるリーダー企業です。さらに詳細な情報については、フリースケールのウェブサイトをご覧ください。
会社情報
- 会社名
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フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン株式会社
- 住所
- 東京都渋谷区恵比寿4丁目20番3号恵比寿ガーデンプレイスタワー 29F
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