パトリック・ムラトグルー氏、マレーシアにテニス拠点を設立し世界へ発信

パトリック・ムラトグルー氏がマレーシアにテニスの新拠点を設立

2025年12月5日、マレーシア・クアラルンプールにおいて、著名なテニスコーチパトリック・ムラトグルー氏が「ムラトグルー・アカデミー・マレーシア（MAM）」の開設を正式に発表しました。この取り組みは、マレーシアをアジアにおけるテニスと教育の中心地と位置づける重要な試みです。

イベントには数多くのメディア、関係者、さらには学生アスリートが集まり、MAMのビジョンについて理解を深める貴重な機会が与えられました。マレーシアキャンパスは、早くも東南アジアのジュニア選手育成の重要な拠点として注目されており、今回の発表によって「高性能テニス」と「世界水準の英国式教育」を融合する拠点へと進化を遂げます。

マレーシアが持つ戦略的な魅力

記者会見でムラトグルー氏は、マレーシアの地理的利点と教育レベルの高さを高く評価し、「エプソムはエリートスポーツと高度な学問を融合させる独自の力を持っている」と称賛しました。さらに、2027年のSEA Gamesに向けて、地域の有望選手を支援する奨学金制度も設立されることが発表され、その規模は約100万リンギット（約3000万円）にのぼります。

また、元世界ランク65位でベルギー・デビスカップ代表チームのキャプテンを務めたヨハン・ヴァン・ヘルク氏が、新たにアカデミーのテクニカルディレクターに就任することも報告されました。

様々なプログラムが用意されるMAM

当日行われたオープニングセレモニーでは、ムラトグルーコーチングチームによるオンコートセッションや、パトリック氏とのプライベートフォーラム、公式記者会見などのプログラムが含まれ、アカデミーの成果と将来展望が示されました。MAMは年間で24大会を開催しており、そのなかにはITF公認のコートで行われる「ジュニアU14 ATFグレードA東南アジアラウンド」も含まれています。

アジアの新たなテニスの章

MAMはフランス校の単なる分校ではなく、アジアのニーズに応じて特別に設計された新たな章として位置づけられます。ムラトグルー氏のパフォーマンス哲学とエプソムの学問的卓越性、ウェルビーイング、受賞歴のある寄宿ケアが共鳴し、2022年の開校以来、マレーシア、日本、韓国、シンガポール、中国から多くの学生アスリートが集まっています。海外移住を考えずとも、フランス本校と同じトレーニング方法を現地で受けることができる点が親たちからも評価されています。

学業とスポーツの両立を実現

ムラトグルーアカデミーとエプソムカレッジマレーシアの提携の根底には、若いアスリートに「スポーツか学業か」の選択を持たせないという堅固な信念があります。エプソムの厳格な学業と寄宿の伝統、更には強力なパストラルケアが競技と学業の両立を実現し、アスリートが競い、学び、リーダーとして成長するための基盤を提供します。

学び・戦う・休む—すべてが一つのキャンパスで完結するこの環境は、アジアにおいて類を見ない“全身的成長”の場を絵画しています。

アカデミーとエプソムカレッジの詳細

MAMは、エプソムカレッジマレーシアの50エーカーに及ぶ特別設計キャンパス内に位置しています。このキャンパスでは「テニス＆スクール・プログラム」を通じて、ハイパフォーマンステニスと英国式教育の卓越性を独自に融合した環境を提供しています。学生は、安全で全てが揃ったキャンパスで生活し、トレーニングを受けつつ集中・成長・挑戦することができます。

アカデミーにはITF（国際テニス連盟）公認のコートが11面あり、その中には全米オープンおよび全豪オープン基準で造られた、東南アジアで唯一の屋内クレーコートも含まれています。ムラトグルー認定コーチ陣が、寄宿、学業、スポーツが一体化した環境の中で、世界水準のトレーニングを提供します。

エプソムカレッジマレーシアの教育理念

エプソムカレッジマレーシアは、3歳から19歳を対象としたアジアを代表するインターナショナルボーディングスクールです。約200年の歴史を持つ英国エプソムカレッジ初の海外キャンパスで、アジアの文化や価値観を融合した世界クラスの英国式教育を提供し、親切で有能で倫理観の強い若者の育成を目指しています。バランスの取れたホリスティックな教育を通じて、学問の優れた教育や手厚い牧会ケア、人間形成、意義深い国際機会を提供しています。キャンパス内では、ムラトグルーのテニスプログラムや他のスポーツアカデミーと提携し、充実したエリートスポーツプログラムも展開しています。