CULUMUが発表した「AIりんりせんげん」について
株式会社STYZが運営するインクルーシブデザインスタジオCULUMU(クルム)は、AI技術を活用するにあたり、誰も取り残さないデザインを確立するための重要な提言「AIりんりせんげん」を公開しました。この宣言は、AIがもたらす可能性とリスクを理解し、設計の側面から社会全体のインクルーシブさを確保することを目指しています。
インクルーシブデザインの重要性
CULUMUは「障害は人ではなく社会の側にある」という信念を元に、異なる背景を持つ多様な当事者と共に設計活動を行っています。特に、高齢者や障害者、外国人といったグループと協力し、彼らの視点を取り入れることで、設計の課題を解消し、社会参加を促すことを目的としています。
これに関して、CULUMUは、AIに対する理解や設計がどれだけ多様な人々にアクセスを提供できるかについて深く考える必要があると考えています。AIの恩恵が届く相手と届かない相手の差が生じることがあるのは、AIそのものの問題というより、設計段階での不備に起因することが多いのです。これを解決するために、CULUMUは「AIりんりせんげん」を考案しました。
「AIりんりせんげん」の内容と構成
この提言は、単なる結論を提示するのではなく、各々が現場で持ち帰り、問い直すための方法を示すことに重点が置かれています。すなわち、次の3つの層で構成されています。
1.
姿勢(すべての人へ)
AIに向き合うための8つの姿勢を提示し、つくる人、きめる人、使う人がそれぞれの立場で問題を考える出発点を提供します。
- 自分自身の想い、感覚を大切にする。
- 目の前の相手を大切にする。
- 社会全体のことを考える。
- 物事の仕組みを理解する。
- 適切性を常に考える。
- 必要な情報を自ら調べる。
- 責任をもつ。
- それでも作り続ける。
2.
問い(CULUMUの立場)
CULUMUが重視すべき8つの問いを設定し、答えの明確さに捉われずに、継続的に問い続ける姿勢を大切にしています。
3.
根拠(事実)
AIの性質に基づく見解(15項目)や、過去から現在にかけてのAIに関する521件の出来事を3D年表で整理し、視覚的に理解しやすい形にしています。
この提言は、AI関連のインシデントや世界の先進的な研究を基に構築されています。提言は随時アップデートされる「生きた宣言」として使用されることが予定されています。
今後の取り組みとセミナー
CULUMUは、この宣言の理念を継続的に進化させ、誰もが権利を持てるインクルーシブなAI社会の実現へ向けて、寄与し続ける姿勢を示しています。特に、一方的な講義形式ではなく、参加者との双方向の対話を中心とした特別セミナーを2026年7月16日に予定しています。このセミナーでは、参加者が実際にAIと向き合う際の思考を深める場が提供される予定です。
CULUMUの特徴とデザインスタジオ
CULUMUは、特に非営利団体や社会的に疎外された人々とのネットワークを駆使して、リアルな社会的課題にアプローチしています。6,000以上の団体とのつながりから得られるデータとインサイトに基づき、多様なニーズに対応した製品やサービスの開発を行っています。これまでに多くの企業と協力し、数々のプロジェクトを成功させてきた実績があります。
今後もCULUMUは、AIを通じて社会的な包摂を深める取り組みを続け、多様な意見を尊重しながら、より良い未来を共に築くことを目指します。