2024年度Kura Master最高賞受賞酒の発表と新たな審査方法

フランスで開催されたKura Master 2024年授賞式

2024年10月2日、フランス・パリにある日本国大使公邸にて、Kura Masterの授賞式が行われました。このイベントでは、2024年度の日本酒コンクールと本格焼酎・泡盛コンクールの最高賞である「プレジデント賞」が発表されました。特に注目すべき点は、審査方法を見直し、新たな試みが行われたことです。

日本酒コンクールの最高賞受賞

今年の日本酒部門では、兵庫県の小西酒造株式会社が製造した「超特撰白雪伊丹諸白大吟醸」が最高賞であるプレジデント賞に輝きました。この日本酒は、美しい淡い黄色で、香りにはエキゾチックな柚子や青りんご、繊細なスパイスのニュアンスが見事に融合しており、複雑で奥深い味わいが特徴です。評価を行った審査委員長、グザビエ・チュイザ氏は、このお酒が多様な料理とのペアリングに優れていることを強調しました。

本格焼酎・泡盛コンクールの賞も注目

同日、本格焼酎・泡盛コンクールでの最高賞は、沖縄県の株式会社松藤が製造した「松藤粗濾過44度」に授与されました。この泡盛は、スピリッツの多様性を示す代表的な存在として評価され、木の香りやキノコの風味がバランスよく楽しめるとのことです。審査委員長のクリストフ・ダヴォワンヌ氏がその魅力を語りました。

審査員の融合 - 日本酒と泡盛の新たな評価

今年は特に、日本酒の審査にソムリエが参加し、本格焼酎・泡盛の審査にもバーマンが加わるという新たな取り組みが実施されました。この変化は、各ジャンルのプロフェッショナルたちが互いに評価し合うことで、より幅広い視点から優れた酒を選出する目的があります。結果として、合計123名の専門家による厳正な審査が行われました。

梅酒コンクールの受賞酒も発表

さらに、今大会では梅酒コンクールが行われ、福島県の榮川酒造株式会社の「UMESAKE8年熟成」が審査員賞を受賞しました。この授賞式も同時に行われ、多様な日本酒文化を再認識する機会となりました。

食とのペアリングを評価する特別賞

今回の授賞式では、食とのペアリングを評価する「アリアンスガストロノミー賞」も設けられ、石川県の株式会社車多酒造の「天狗舞山廃仕込純米酒」が受賞しました。特別審査員としてフランスの伝統的な食材を用いたペアリングが評価され、ワインとも比較される日本酒の新たな魅力が再発見されました。

授賞式の盛況な様子

授賞式では、駐フランス日本国大使の下川眞樹太氏をはじめ、審査委員長や特別審査員が各受賞者を祝福。特に、審査員賞やプレジデント賞を受賞した蔵元には表彰状とトロフィーが授与されるなど、盛況な雰囲気に包まれました。参加者たちは、日本酒および本格焼酎・泡盛のさらなる普及に期待を寄せています。

日本酒の人気を高める取り組み

Kura Masterの日々の活動によって、フランス国内における日本産酒類の人気が着実に高まっています。特に、フランスでは和食の普及にともない、日本酒への理解と消費が進んでいるとのこと。これからも、日本酒愛好家が増え続けることが望まれます。

これらの受賞酒や新たな取り組みは、今後の日本酒業界においても大きな影響をもたらすことでしょう。日本の酒文化がフランスで評価され続けることに期待が寄せられています。