災害情報収集技術
2022-04-06 10:13:08

災害時の迅速な情報収集に寄与する新技術とは

新たな災害情報管理技術の登場



日本は、地震や台風、火山の噴火といった多くの自然災害と隣り合わせの国です。そのため、国および地方自治体は防災活動を強化し、効果的な情報収集システムの構築が急務となっています。最近、キヤノンITソリューションズがジオテクノロジーズと共同で開発した「カメラ地図連携アプライアンス」が注目を集めています。これは災害時の情報収集を迅速化するための新たな技術です。

災害現場での情報収集の課題



災害発生時、周囲の状況を把握するために設置されたカメラは、多くの場合、高所に取り付けられます。そのため、どの方向を撮影しているのかすぐに特定できないことが多く、情報の取得に時間がかかってしまうという課題がありました。カメラの操作自体も複雑で、迅速な意思決定が求められる場面での対応が難しいのです。

カメラ地図連携アプライアンスの特徴



この新技術は、地図をクリックするだけで目標地点の映像を引き出すことができ、視覚的にカメラの映像範囲を把握できる機能を持っています。具体的には、映像管理ソフトウェアとジオテクノロジーズが提供する「MapFan SDK for Windows」を基にしたアプリケーションがインストールされています。これにより、ユーザーは直感的に操作が行え、必要な映像情報を迅速に取得できるのです。

MapFan SDK for Windowsの特徴



この開発キットは、特にオフライン環境での利用が可能です。インターネットに接続できない状態でも、地図表示やルート検索ができるため、官公庁などセキュリティが重視される環境でも活用が期待されています。また、大型車両の道路規制を考慮したルート検索や、効率的な巡回が可能な機能も搭載されています。こうした特徴から、新たな災害情報収集に強力に寄与すると期待されています。

オフライン利用のメリット



特に、オフラインで動作可能なことは大きな利点です。自然災害が発生してインターネットが使えない状況でも、必要な情報を収集し、解析することができます。さらに、地図は毎月更新され、その際は全国や特定地域のみを選択してダウンロードが可能です。これにより、最新の情報を常に保持することができます。

システム導入の容易さ



「カメラ地図連携アプライアンス」は、ソフトウェアとハードウェアの両方を組み込んだソリューションです。システムの導入時に発生する負担を軽減し、短時間で使用開始ができるように設計されているのもポイントです。これにより、災害時の意思決定プロセスを大幅に進化させることが期待されています。

キヤノンITソリューションズ幹部のコメント



キヤノンITソリューションズの上席執行役員、吉田啓氏は、「私たちは、災害情報収集と迅速な意思決定に向けた本アプライアンスの活用を促進していきます。オフライン環境でも活用できる地図機能を通じて、災害時の迅速な対応が実現できると確信しています」と述べています。

まとめ



災害が多発する現代において、迅速な情報収集は命を守る重要な要素です。キヤノンITソリューションズとジオテクノロジーズが推進する「カメラ地図連携アプライアンス」は、この課題に対する強力なソリューションとなることが期待されています。今後もこの技術が多くの自治体で導入され、災害対応能力の向上につながることを願っています。

会社情報

会社名
ジオテクノロジーズ株式会社
住所
東京都文京区本駒込2-28-8文京グリーンコートセンターオフィス
電話番号
03-6374-2560

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