Nozomi Networksとアライドテレシスの新たな提携
ワールドクラスのOT(Operational Technology)とIoT(Internet of Things)のサイバーセキュリティリーダーであるNozomi Networksが、2024年10月9日、アライドテレシスとの重要なパートナーシップを発表しました。この協力により、OTデバイスの一元管理とサイバーセキュリティの強化が目指されています。
提携の背景と目的
昨今、製造業やエネルギー業界におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)が進む中、OT機器の管理とセキュリティの重要性が増しています。特に、経済産業省が策定した「工場システムにおけるサイバー・フィジカル・セキュリティ対策ガイドライン」では、OTデバイスの資産管理や定期的な更新が必要不可欠とされています。
Nozomi Networksは、これまで産業制御システム(ICS)に関連する多種多様なデバイスの検出、管理、リアルタイムモニタリングを提供しており、これにより情報管理が大幅に向上します。これまで異なる管理ツールを使用していたICSのOTデバイスが、アライドテレシスのAT-Vista Manager EXにより一元管理されます。これにより、セキュリティソフトを導入できないOTデバイスにもはっきりとしたアクセスポリシーを設定できるようになり、ネットワークの許可や禁止が制御されます。
技術的な実現内容
提携の中核となるのは、Nozomiの「Nozomi Guardian」とアライドテレシスの「AT-Vista Manager EX」の連携です。Nozomi Guardianは、OTデバイスをエージェントレスで検出し、デバイス情報を収集します。これらの情報はAT-Vista Manager EXに送信され、視覚的なトポロジーマップで管理されます。この機能により、ICSに接続された全てのOTデバイスの管理が一眼で容易に行えるようになります。
AT-Vista Manager EXは、安定した通信環境を提供する「AMF Plus」を通じて、ネットワークを自律的に統合管理します。このソリューションは、PCやスマートフォン、さらにはセンサーやネットワークカメラのような管理外端末も含め、網羅的に視覚化できるため、OTデバイスの包括的な可視化と一元管理が実現します。
安全なネットワーク環境の構築
新しい技術の導入で、サイバーセキュリティの向上が期待されるとともに、ネットワーク全体の健康状態を監視する「HMD(Health Monitoring Dashboard)」機能も搭載されています。この機能により、セキュリティリスクや脅威を早期に発見し、迅速な対応が可能になります。ノードの情報が更新されることで、予期せぬ攻撃からインフラを守る役割も果たします。
結論
Nozomi Networksとアライドテレシスのこの提携は、OTシステムのセキュリティ向上だけでなく、管理の効率化にも大きく貢献します。デジタル資産の自動更新は、現代の企業活動において必要不可欠な要素となっており、この進展により、より安全で信頼性の高いネットワーク環境が確立されることでしょう。このパートナーシップは、製造業やインフラ分野だけでなく、様々な業界に波及効果を持つと期待されます。