大阪・関西万博「いのちの遊び場 クラゲ館」
2025年に開催される大阪・関西万博では、シグネチャーパビリオン「いのちの遊び場 クラゲ館」が、全ての人が楽しめるインクルーシブな体験を提供します。特に注目されるのは、9月26日に行われるアーティストによるワークショップで、これは経済や社会に対する大きなメッセージを含んでいます。
多様なワークショップ
この日、参加するアーティストの一人、早川ひかるさんは「ふわふわポコポコ~さわれるアート・ことば~」というタイトルのアートワークショップを行います。このワークショップでは、シェービングフォームや絵の具を使って視覚障害者も含め、全ての人が触ることで楽しめるアート作品を作成します。
もう一人のアーティスト、山口慧眞さんは「お太子さんはどこに向かった!?~GO!GO!その先へspecialライブ&ワークショップ」を開催。参加者は観客に留まらず、音楽や踊りを通じて、自らも仲間として参加する形式で、世代や国籍を超えて一体感を味わうことができます。
このように、「クラゲ館」では、障害の有無にかかわらず全ての参加者が共に楽しめるよう工夫された取り組みがなされています。特に「クラゲマドラー」と名付けられた参加者たちが、パビリオンの設計や体験プログラムに積極的に関わっており、その存在がこのプロジェクトの大きな魅力となっています。
インクルーシブな未来を作る
中島さち子プロデューサーのテーマ事業「いのちを高める」は、万博を通じて世界をカラフルに混ぜ合わせ、障害を持つ人々やさまざまなマイノリティの声を包括的に受け入れようとしています。そのために多様な参加者がそれぞれの役割を果たし、より良い未来社会を目指すための「協奏」という理念の下でこれらのワークショップは運営されています。
過去のイベントから
大阪・関西万博に向けて、様々なインクルーシブワークショップが実施されてきました。最近では、聴覚や視覚に障害のある人々による合唱団「ホワイトハンドコーラスNIPPON 京都」が、参加者全員を巻き込んだコンcertを開きました。これにより、音楽を通じて人と人がつながり、障害の壁を感じさせない場が産まれました。
また、クラゲ館では「ナビゲーションアート」という試みも行なわれ、視覚障害者が自らの感覚でアートを楽しむことができる機会も設けられました。こうした取り組みは、万博が目指す「インクルーシブ」な社会の一端を映し出しています。
未来への望み
「いのちの遊び場 クラゲ館」は、これからも多様性を重視した取り組みを続け、万博の会期後もその精神を受け継いでいくとしています。社会において、誰もが自分の可能性を引き出し、自由に表現できる未来が実現することを願い、このプロジェクトに参加したいとの呼びかけが広がっています。これは、ただの楽しい体験だけでなく、個々の人権や多様性が認められる社会形成に向けた第一歩でもあります。
「いのちの遊び場 クラゲ館」での体験は、あなた自身を振り返り、周囲とのつながりを深める貴重な機会です。万博がもたらす新たな文化が、次世代にどのようなインスピレーションを与えるかが注目されます。