家庭の火災保険問題
2020-09-01 11:00:34
全国約7割の家庭で災害リスクと火災保険のミスマッチが発覚
災害リスクと火災保険のミスマッチが明らかに
近年、自然災害の増加が続いており、火災保険の重要性が改めて問い直されています。特に台風や豪雨に伴う被害が増える中、多くの家庭が火災保険に加入していますが、実情としてその補償内容が適切かどうかについては疑問が残ります。
調査の背景
2018年には、台風や豪雨といった自然災害の影響で、火災保険の支払額が約1兆5,695億円に達しました。この支払額の増加は、火災保険料の引き上げを招き、最近では2021年から再び値上げが見込まれています。こうした状況に対処するために、火災保険の補償内容を正しく理解し、見直すことが必要不可欠です。
調査結果概要
調査によると、日本全国で約67.2%の家庭が自家庭の災害リスクと加入している火災保険の補償内容との間にミスマッチを抱えていることがわかりました。具体的には、リスクがあるにも関わらず保険の補償が不十分な家庭が37.1%、逆にリスクが低いにも関わらず過剰な補償を受けている家庭が36.4%です。興味深いことに、過剰な補償を見直せば、保険料の節約が可能である家庭が約4割にも上ります。
加入の経路と結果
約6割の家庭は、代理店や不動産会社からの提案に基づいて火災保険に加入していますが、その際に補償内容を十分に検討していないという傾向が見えます。実際、加入中の補償内容を完全に把握している人はわずか13.8%に留まり、これは他国と比較して日本特有の状態であると言えるでしょう。
地域別のリスクと意識
調査では、全国11のブロックにおいて防災意識と火災保険のミスマッチ度を分析した結果、最もミスマッチが高いのは九州地方で76%に達しました。一方、ミスマッチが最も少なかったのは四国地方で59%です。防災意識が高い地域ほど、ミスマッチが少ない傾向にあります。これは、日常的に防災活動に取り組んでいるため、不足の事態に備える意識が強いことが影響していると思われます。
補償範囲の見直し意向
さらに、52.4%の家庭が自然災害の増加を受けて保険に対する意識が変わったと回答し、多くは水災や地震に対する補償が充実した保険を選びたがっています。実際に、次回の更新時に補償範囲の見直しを考えている人は34.1%おり、今後火災保険の見直しが進むことが期待されます。
結論
本調査から、火災保険の補償内容や自身の居住エリアの災害リスクを見極めることが重要であることが示されました。特に、改定の必要な家庭は積極的に見直しを行い、より適切な保険選びをすることが、いざという時の備えに繋がります。適切な保険選びで、無駄なコストを抑え、安心した暮らしを手に入れましょう。
会社情報
- 会社名
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ソニー損害保険株式会社
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- 東京都大田区蒲田5-37-1 アロマスクエア11F
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