がんの卵を見逃さない！早期発見の重要性についての考察

がんの卵とは？早期発見の重要性

がんは好ましくはないが、そこまで恐ろしい病気ではないと考える人も多いでしょう。しかし、発見が早ければ早いほど、治療の可能性は高まります。本記事では、米子市で活動する小児科医の田本直弘医師が提唱する“がんの卵”の概念について紹介します。

“がんの卵”の正体

がんは、一つの細胞が変異することから始まり、数年から十数年という長い時間をかけて腫瘍が成長します。そして直径1cmを超えると、一気に成長が加速し、数ヶ月でステージ2や3に進む可能性が高いのです。この初期段階、すなわち“がんの卵”を捉えることこそが、生存率の向上に直結します。

生存率の差

国立がん研究センターの調査によれば、ステージ1で発見された場合の5年生存率は92.4%ですが、ステージ4に進行すると生存率はわずか15.7%まで低下します。この差が、早期発見がいかに命を救うかを物語っています。しかし、多くの人が無症状だからといって安心し、気づかずにがんを育ててしまうのが現実です。

PET・CT検査の限界

一般的なPETやCT検査は、腫瘍が1cm以上にならないと発見が難しいとされていますが、その頃にはすでに進行していることが多いのです。それに代わる技術として注目されているのがCTC検査です。この検査は血中の微細ながん細胞を捕らえることが可能で、がんがまだ発症する前の兆候を知る手掛かりになります。

未来を見据えて

田本医師は、自身も育児に追われる父として、家族の未来を守るために健康でいる必要があると強調します。“まだ大丈夫”という思い込みが使う油断こそが最も危険です。新たな健康保持の意識として、“がんの卵”に目を向けることが求められています。この新しい常識が、家族の未来を大きく左右することでしょう。

どのように行動するか

日本では1人に2人ががんになる可能性がある時代です。特に40代以降は増加します。今、健康への投資を考えなければ、未来の選択肢を狭めてしまうことになるでしょう。がんが「遠い病気」ではなくなった今、行動が未来を左右すると言えます。健康的な生活を意識し、早期発見に努めることこそ、命を守るための最良の方法です。