地域金融力強化に向けた討議が展開された金融審議会

2023年10月2日、金融庁が主催する「地域金融力の強化に関するワーキンググループ」の第2回会合が開催されました。このワーキンググループでは、地域金融機関の役割や現在直面する課題について議論が行われ、その重要なポイントが報告されました。

議事の概要

本会議では、家森信善座長のもと、様々な参加者が出席し、地方銀行や信用金庫などが地域経済にどのように寄与できるかがテーマとなりました。特に、地方創生や事業承継における金融機関の役割が強調されました。また、今回の会合は、オンラインの併用により、遠隔地からも多くの参加者が可能になった点が特徴的でした。

出席者とテーマ

会議には、全国地方銀行協会や第二地方銀行協会、信用金庫協会などからの代表者が参加し、それぞれの立場から現在の状況や今後の課題について説明がありました。地域金融機関が直面する主要な課題としては、人口減少や少子高齢化等が挙げられ、特に人手不足や事業承継の問題が深刻化しています。

地域金融機関の具体的な取り組み

全国地方銀行協会からは、地方創生に向けた取り組みや、新規事業の展開に関する事例が紹介されました。地域の金融機関が積極的に関与することで、地域経済が活性化されることが期待されています。また、事業承継やM&A（合併・買収）に関して、地域金融機関が果たすべき役割についても多くの意見が寄せられました。地域の事業者が抱える課題に対して、直接的な支援を行うことが求められています。

規制緩和に関する要望

地域金融機関からは、業務範囲の拡大に関する要望も出されました。特に、不動産仲介業務や事業再生を支援するための規制緩和の必要性が強調され、事業承継において金融機関がより深く関与できる環境整備が求められました。また、共同化の促進についても重要な議論点となり、金融機関の競争力を高める体制づくりに向けた意見が交わされました。