輪島酒椀発表会
2025-12-19 12:05:21

復興のシンボルとなる「輪島酒椀」制作発表会の模様

輪島酒椀制作発表会が東京で開催



2025年12月12日、東京都港区のワイ・ヨット ストア 麻布台ヒルズにて、『輪島酒椀制作発表会~輪島の未来のために~』が行われました。このイベントは、能登半島地震からの復興を見据え、輪島塗の文化や伝統の継承を目指す有志団体「輪島の未来のために」と、日本酒に最適化された器を提案する「天酒堂」が協力して、新製品「輪島酒椀」を披露することを目的としています。

震災後の輪島の状況


発表会では、代表の古込和孝氏が登壇し、震災から約2年経過した現在の輪島の様子を説明しました。建物の解体作業は進んでいるものの、本格的な復興には時間がかかる見込みです。古込氏は「復興に10年単位の年月が必要」とし、職人の仕事をいかに継続していくかが重要であると力説しました。このプロジェクトは、復興の遅れに危機感を持った職人たちによって設立されたものであり、今回の「輪島酒椀」は単なる製品ではなく、輪島の未来を紡ぐ希望の象徴とも言えるでしょう。

輪島塗の魅力と製造技術


続いて、古込氏は輪島塗の魅力について語りました。輪島塗は、日本に古くから伝わる漆工芸で、124もの工程を経て制作されます。この独自の製造方法により、高い堅牢性と美しさを兼ね備えることが可能です。「直し椀」として知られ、一度作れば何十年も愛用できるサステナブルな道具としての側面も持つことが特徴です。一品一品が手作業で作られており、その背景には長い歴史と技術の継承があります。

酒碗の開発背景


共創パートナーである「天酒堂」の庄島健泰氏は、現代の日本酒に最適化された「酒碗」の開発秘話を語りました。彼は、日本酒の品質が向上する中、器が明治・大正時代のままでは不十分であると感じ、2022年に新たに酒碗を生み出しました。この器は、国内外の高級ホテルやレストランでも採用されており、現代の美食体験を豊かにする存在として認識されています。

新製品「輪島酒椀」の特徴


庄島氏の提案を受け、古込氏との協力により誕生した「輪島酒椀」は、日本酒を楽しむために特別に設計された形状と、漆の特性が生きたデザインが特徴です。日本酒の味わいをより引き立てるための工夫が凝らされています。この製品は、震災を経た輪島の新しい象徴としても期待されています。

試飲体験と参加者の反応


発表会の後半では、実際に「輪島酒椀」を使った日本酒の試飲体験が行われました。参加者は、天酒堂の「SHUWAN」とワイングラスを使って風味の比較を行い、データに基づく香りや味わいの違いを実感しました。古込氏と庄島氏の話を聞きながら、参加者は日本酒の新たな楽しみ方を体験することができました。

商品情報


「輪島酒椀」は黒、赤、白、溜色の4色展開で、価格は税込110,000円です。2025年12月23日までの展示および受注が行われ、約7ヶ月後に商品が届けられます。

古込和孝氏は、未来に繋がる手仕事の重要性を訴えつつ、「輪島酒椀」が多くの人々に愛される存在になることを願っています。

この発表会を通じて、輪島塗の文化と日本酒の魅力が再確認され、地域の復興への新たな希望の光が灯りました。


画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

会社情報

会社名
株式会社ワイ・ヨット
住所
愛知県名古屋市中区松原3-13-41
電話番号
052-331-2838

関連リンク

サードペディア百科事典: 東京都 港区 輪島塗 輪島酒椀 天酒堂

Wiki3: 東京都 港区 輪島塗 輪島酒椀 天酒堂

トピックス(地域情報)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。