野生鳥獣被害の現状
2025-03-28 13:24:35

野生鳥獣による被害急増の背景と自治体DX化の課題

野生鳥獣による被害急増の背景と自治体DX化の課題



近年の調査によれば、野生鳥獣による農作物への被害が拡大し続けており、特に都市部でもその影響が見られるようになっています。一般社団法人自治体DX推進協議会が公開した2024年7月から8月に実施した「鳥獣被害対策DX実態調査」は、216の自治体から得られたデータを基にしており、実態を明らかにしました。この調査結果は、自体のデジタル化が遅れていることも同時に示すものとなっています。

深刻化する鳥獣被害の現状


1990年代以降、農業被害は特に中山間地域で深刻化していますが、最近では耕作放棄地や狩猟者の減少に伴い、その被害地域は都市近郊にまで広がっています。2023年度の農作物被害は全国で約160億円にのぼり、委に都市部の住民に対しても人的被害の懸念が高まっています。調査によると、対象自治体の95%が鳥獣による被害が発生しており、被害額が100万円から1,000万円未満の区間が最も多く、また、4%は1億円以上の高額な被害を報告しています。このように、被害の実態は二極化しているのです。

被害の種類と内容


調査の結果、被害を引き起こす鳥獣は主にイノシシが70.9%、次にカラスが58.7%、ハクビシンが45.6%、そしてシカが45.1%と続いています。他にも、クマによる被害も42.7%に及び、人身に関わるリスクが高いのが特徴です。また、農作物への被害が圧倒的に多く92.7%を占め、さらに住宅地への侵入や家屋の糞尿被害も多発しています。これに加え、車両との衝突事故や人的被害も報告されています。

鳥獣被害対策のDX化の現状と課題


現在、鳥獣被害対策として捕獲用わなの設置や住民への啓発活動が主な取り組みとなっていますが、DX・ICTツールの導入はわずか33.5%の自治体にとどまっています。特に、予算不足が65.0%の自治体で未導入の大きな理由となっており、人材不足や運用への不安も課題となっています。導入の必要性は多くの自治体で認識されていますが、実際には導入に至っていないという現実があります。

DX化への関心と予算感


約8割の自治体がDXツールに関心を持ちつつも、多くが予算や人材の不足により導入が進まない状況です。具体的には55%が何らかの形で予算確保の可能性を示唆しており、自治体からは作業効率化や負担軽減への期待が寄せられています。特に高齢化が進む捕獲業務において、操作の簡便性が求められています。

今後の方向性と提言


自治体DX推進協議会は、鳥獣被害対策のデジタル化を進めるためには、技術面での改善だけでなく、人材育成や予算確保、運用体制の整備が必要だとし、地域の実情に即した持続可能な取り組みを提唱しています。導入時のハードルを下げ、効果的な支援を築くための方法が求められています。

本調査レポートは、鳥獣被害に悩む自治体や関心のある事業者・研究者に無料で配布されており、詳細については自治体DX推進協議会へ問い合わせることができます。また、同協議会は各自治体と協働し、地域社会の持続可能な発展を目指しています。デジタル化を通じて地方創生を加速するパートナーシップの場を提供しており、関心のある方はぜひお問い合わせください。


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会社情報

会社名
一般社団法人自治体DX推進協議会
住所
東京都港区北青山アールキューブ青山3F
電話番号
03-6683-0106

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