ダイヤル・サービスがGenesys Cloudを導入し、相談窓口の業務を革新
2024年11月28日、東京に本社を置くダイヤル・サービス株式会社が、AIを活用した体験オーケストレーションプラットフォームであるGenesys Cloudを導入しました。これにより、相談窓口サービスの対応力が大幅に向上し、業務の効率化が図られることとなります。
ダイヤル・サービスは、企業や公共機関向けに多岐にわたる相談窓口サービスを提供しており、内部通報サービスやメンタルヘルスに関する相談窓口、さらには地域住民向けの救急医療相談やいじめ、DV、孤独に関する相談などを担当しています。特に企業向けには、コンプライアンスやハラスメントに関する研修サービスを通じて、安心できる職場環境の実現にも貢献してきました。これまでに登録した顧客は10,000社以上、80を超える自治体に利用されており、その実績は確かなものです。
以前、ダイヤル・サービスはジェネシスのPureConnectというプライベートクラウドソリューションを使用していましたが、より効率的で柔軟なシステムを求めるニーズに応えて、Genesys Cloudの導入を決定しました。その背景には、200項目以上に及ぶ基準で複数のシステムを評価した結果があります。ダイヤル・サービスの業務部門である児玉俊一氏は、コストと操作性を評価し「今後、電話だけでなく他のコミュニケーションチャネルの利用も視野に入れています」と述べています。
同社には約300名の専門の相談員が在籍し、電話対応を行っています。彼らは単なるマニュアルに頼るだけでなく、相談者の心に寄り添いながら問題解決に臨むため、大きな精神的負担を抱えています。そのため、Genesys Cloudの導入にあたっては、約2ヶ月間にわたる研修を実施し、相談員がシステム操作にスムーズに適応できるよう万全の体制を整えました。このシステムの導入により、相談員の負担が軽減され、より質の高いサービスを提供できることが期待されています。
また、Genesys Cloudの活用により、管理者が全体のサービス状況を把握しやすくなり、利用席数の俊敏な変更が可能となることで、無駄なコストも最適化されます。さらに、今後はAI機能を生かした業務効率化を進めていくことも視野に入れ、顧客からの相談に対する迅速な対応が期待されています。
ダイヤル・サービス社の社外取締役、北川美代子氏は、「創業55周年を迎えた今、データ分析を活用し、より高いサービスを提供できる体制を整えたい」と語っています。このような取り組みを通じて、同社は電話相談サービスが社会において重要な役割を果たしていることを確信しています。
ジェネシス日本法人の代表であるポール・伊藤・リッチー氏は、「新たなテクノロジーを通じて、ダイヤル・サービスの相談員がより共感的な対応を実現することができると考えています」と期待を寄せています。
今後のダイヤル・サービスとGenesys Cloudの未来の展望に注目です。