AI生字幕制作の革新『J-TAC Pro』
日本のメディア業界が待ち望んでいた革新的な技術、AI生字幕制作システム『J-TAC Pro』が、最近開催された「INTER BEE AWARD」2025において新設された審査委員会賞を受賞しました。この受賞は、AI技術を駆使した生字幕制作が、今後のテレビ放送においてどのように貢献できるかを示すものとして注目されています。
INTER BEE AWARDとは
「INTER BEE」(インターネット・ビジュアル・エンタテインメント・展示会)は、メディア&エンターテインメント業界の最新技術が一堂に集まる国際展示会です。2025年11月19日から21日にかけて開催されるこのイベントは、業界専門家や関係者が新たなイノベーションに触れられる貴重な機会となります。INTER BEEには毎年、高度な技術やサービスが出展され、それらの中から優れた展示案件を表彰する「INTER BEE AWARD」が実施されています。今回の受賞により、『J-TAC Pro』のさらなる認知度向上が期待されます。
AI生字幕制作システム『J-TAC Pro』の特徴
『J-TAC Pro』は、テレビ放送における生放送番組の字幕制作を効率化するために設計されています。システムの主な構成は、「認識端末」「校正端末」、そして「AmiVoice®Cloud Platform」と呼ばれるクラウド型音声認識エンジンです。特に、事前に登録された単語を用いることで、ストレートニュースでは高精度の98%以上の認識率が実現されています。
このプロセスは以下のステップから成り立っています。
1. 放送音声を認識端末に入力
2. 音声データをクラウドに送信し、認識されたテキストを戻す
3. 認識結果を手動または自動で取得し、校正を行う
4. 校正済みテキストを字幕システムに送信し、放送に字幕を付与
これにより、迅速で高精度な生字幕の制作が可能となり、視聴者への情報提供がよりスムーズになります。
Inter BEE 2025での出展と今後のビジョン
テレビ朝日クリエイトは、Inter BEE 2025において『J-TAC Pro』を展示し、同時に完全に進化したクラウド型テロップシステム「mashup」も紹介します。これにより、放送の品質が一段と向上し、視聴者にとってもより充実した情報が提供されることが期待されます。
最新のテロップ作成ツール「LiveUI」や、イベント・スポーツ中継に適したデータ連携機能も発表予定であり、これらが如何に視聴体験を豊かにするかが注目です。特に、音声認識と映像合成がシームレスに行われるシステムによって、視聴者はリアルタイムで情報を得られることが可能になります。
このように『J-TAC Pro』は、テレビ業界に新たな風を吹き込む技術として、その存在感を増していくことでしょう。45年以上続くInter BEEという信頼あるプラットフォームでの受賞は、その技術的信頼性を裏付けるものであり、今後の展開が非常に楽しみです。
まとめ
放送業界では、視聴者のニーズに応えた高品質なコンテンツが求められています。『J-TAC Pro』のような最先端のAI技術は、その要望に応える一助として今後も発展を続けるでしょう。是非、Inter BEE 2025での実演をご覧いただき、未来の放送技術に触れてみてください。