東京都東久留米市において、シェアサイクルサービス「HELLO CYCLING」の開始が発表されました。これは、OpenStreet株式会社が同市と協定を結び、2024年8月1日から実施されるものです。シェアサイクルの導入により、地域の回遊性が向上し、近隣自治体へのアクセスがより便利になります。さらに、環境負荷の軽減や健康促進、災害時の交通機能確保など、様々な社会課題の解決にも寄与することが期待されています。
OpenStreetでは「移動をもっと楽しく、自由に。」というミッションを掲げており、25都道府県で「HELLO CYCLING」というシェアリングサービスを展開しています。このサービスは、約8,600ヵ所以上に設置されたステーションで、電動アシスト自転車や電動サイクルを借りることができ、自由に返却することも可能です。これまでに、約350万人のお客さまに利用され、123の自治体との協定を通して、さらに多くの地域にそのサービスを展開しています。
東久留米市は、都心に近いながらも自然に恵まれ、多くの観光資源が点在しています。しかし、これらの観光スポットが駅から遠く、公共交通機関ではアクセスが限られていました。そんな中、市民や観光客にとって必要不可欠な「ラストワンマイル」の交通手段として、シェアサイクルの導入が求められてきました。
今回の協定により、シェアサイクルサービスは市内の公共施設14ヵ所からスタートします。具体的には、東久留米市役所やひばりが丘東けやき公園、下里本邑遺跡など、多岐にわたる施設が利用可能となります。そして、地域の利便性が向上するだけでなく、隣接する自治体である東村山市や小平市、新座市、清瀬市にも「HELLO CYCLING」のステーションがあるため、跨いでの移動もスムーズになります。
シェアサイクルの利用は、「HELLO CYCLING」アプリをダウンロードすることで簡単に行えます。アプリ経由での会員登録後、ステーションの検索や自転車の予約、決済まで手軽に利用できます。料金体系は、利用開始後30分130円、延長料金は100円/15分、さらには12時間利用の場合は1,800円となっています。これにより、気軽に使い始めることができるのが大きな魅力です。
OpenStreetと東久留米市は、ICTを活用して「MaaS(Mobility as a Service)」を実現し、すべての交通手段を一元的にサービスとして提供することを目指しています。公共交通機関の補完や地域の活性化、観光振興を図り、今後の新たな都市の交通システムとしてシェアサイクルの導入がどのように機能するか、その課題と解決策を共に探っていく予定です。
これからの都市交通において、シェアサイクルが果たす役割はますます重要になってきます。地域の皆さんがこの新しいサービスを利用し、より快適で便利な移動を実現できることを期待しています。