ヨロン島と黒毛和牛
2022-03-07 12:43:26
ヨロン島の黒毛和牛育成プロジェクトが切り開く新たなSDGsの潮流
ヨロン島の黒毛和牛育成プロジェクトが切り開く新たなSDGsの潮流
奄美群島に位置する与論島で、黒毛和牛のブランド化事業が進行中です。このプロジェクトは、地域の経済活性化や環境保全を目指すもので、特にSDGsの取り組みが際立つ点が注目されています。この動きは、与論町の「ヨロンアイランドビーフ事業所」を中心に、農家や観光協会、商工会などさまざまなステークホルダーの協力のもとに展開されています。
黒毛和牛の可能性
ヨロン島で育まれる黒毛和牛は、近年その肉質が評価され、多くの需要が見込まれています。これまで、牛農家たちは仔牛の繁殖を中心に行ってきましたが、経産牛は「廃牛」とされ、その価値は低く見積もられていました。しかし、黒毛和牛ブランド化により、廃牛とされていた母牛を価値ある特産品や肉として再評価し、持続可能な産業を確立しようという試みが始まったのです。
クラウドファンディングによる支援
この事業は、クラウドファンディングプラットフォーム「CAMPFIRE」を通じて支援を募っています。初期の目標金額100万円はわずか5日で達成し、次の目標として300万円の支援を目指しています。このプロジェクトに寄せられる支援の一部は、障害者の雇用促進や循環型農業の活動にも使われる予定です。
SDGsに向けた具体的な取り組み
この取り組みには5つの主な特長があります。まず第一に、廃牛をブランド牛に変えることです。ヨロン島で出荷される仔牛は全国的に評価されていますが、その母牛の価値を見出し、ブランド化することで地域経済を活性化させようとしています。
第二に、農家の収入改善の取り組みです。経産牛はこれまで安く売られていましたが、再肥育を行い事業所に引き取られることで農家の収入アップが期待されています。
第三には、障害者雇用の拡大があります。島内の就労支援施設と連携し、障害者の雇用を促進し、経済的自立を支援します。
さらに、第四の特徴は水質や土壌の保全です。牛が生む糞尿は、その場で処理し再利用され、土壌や海洋環境への影響が軽減されます。独自に開発した堆肥は、ヨロン島固有の土壌菌を利用しており、これにより循環型農業が実践されています。
最後に、肉質の改善と加工品の開発が挙げられます。飼料の品質向上や無駄な部分を削減した加工品の開発に力を入れ、全国的な流通を目指しています。
まとめ
ヨロンアイランドビーフ事業は、与論島の黒毛和牛を全国ブランドに育てることを目指し、地域全体が一体となって取り組む新しいSDGs事業です。持続可能な産業としての成長だけでなく、環境保全や地域経済の活性化にも寄与するこのプロジェクトは、今後の動向に大いに期待が寄せられています。美味しさを追求することで、環境や地域にも優しい持続可能な未来を実現する、そんな希望に満ちた取り組みです。
会社情報
- 会社名
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一般社団法人 奄美群島観光物産協会
- 住所
- 鹿児島県奄美市名瀬永田町18-6奄美会館1階
- 電話番号
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