高円寺の新たな居場所「小杉湯となり」
2020年春、高円寺に新しい施設「小杉湯となり」がオープンしました。この場所は、「銭湯のあるくらし」をテーマに、さまざまな活動を楽しむことができる空間として設計されています。ここでは、入浴後にリラックスしたり、食事を楽しんだり、本を読んだり、仕事をするなど、多様な過ごし方が可能です。特に、家族連れや友人同士でのリラックスにぴったりの場所となっています。
「小杉湯となり」は、名前が示す通り、銭湯である「小杉湯」の隣に位置しています。銭湯が地域の人々のお風呂であるように、この施設もまた、生活の一部として多くの人々に開放されています。日常生活に新たな楽しみをプラスし、高円寺ならではの温かみを感じることができる「家」のような空間が提供されます。
この施設は3階建ての構造で、自然光がたっぷりと入る設計です。1階には軽食や栄養バランスの取れた食事が楽しめる食卓があり、湯上がりの一杯を嗜むことができます。2階は畳の上でくつろげる居間や書斎のスペースとなっており、静かに作業することも可能です。最上階は貸切利用できる個室があり、特別な時間を楽しむことができます。
銭湯が持つ社会的な役割
現代の働き方や価値観の変化に合わせて、多くの人々は「スキル」や「肩書き」を求めがちです。しかし、そんな中で「小杉湯」が提供するのは、肩書きに縛られない、ただの自分として過ごせる時間です。銭湯は、異なる世代や背景を持つ人々が共に集う公共の場として、互いのつながりを生むことができる空間です。「何者でもない自分」としてリラックスできるこの場所は、心の余裕を与えてくれます。
株式会社銭湯ぐらしは、「小杉湯」と「小杉湯となり」を段階的に広め、日常生活に豊かさをもたらすことを目指しています。誤解を恐れずに言えば、家直帰よりも、「小杉湯」や「小杉湯となり」に立ち寄りたくなるような魅力を提供しているのです。
「銭湯つきアパート」の発想から生まれた
この新しい拠点の背景には、株式会社銭湯ぐらしが運営した「銭湯つきアパート」が関係しています。以前の「風呂なしアパート」を「銭湯つきアパート」としてリブランディングし、1年間実際に居住したメンバーがこのプロジェクトを立ち上げました。異業種から集まった多様なメンバーが「銭湯ぐらし」を通して得た経験と価値を、地域の人々に還元していきたいと考えています。
「小杉湯となり」は、銭湯がもたらす生活の豊かさを実感し、またそれを広めていくための場として機能します。これにより、地域住民が共に楽しい時間を過ごし、新たな交流が生まれることを期待しています。
施設の概要
この新しい施設の名称は「小杉湯となり」で、設計には樋口耕介氏と瀧翠が関わっています。構造設計はTECTONICA INC.が手がけ、外構もBROCANTEによるものです。現在、開業に向けたレポートがnoteで公開されていますので、ぜひチェックしてみてください。
詳しくは、以下のリンクでご覧になれます。
建築概要
- - 名称 :小杉湯となり
- - 建主 :株式会社小杉湯
- - 企画・運営 :株式会社銭湯ぐらし
- - 所在地 :東京都杉並区高円寺北 3丁目32−2
- - 敷地面積 :83.88m²
- - 延床面積 :125.72m²
このように「小杉湯となり」は、ただの施設ではなく、心温まるコミュニティを育むための新たな挑戦です。是非一度訪れて、その魅力を体感してみてください。