暴走老人と英国の知恵
2018-11-06 10:01:24

高齢者の暴走を防ぐには?英国からの知恵と日本の課題

高齢者の暴走と日本の問題



最近、日本では「暴走老人」という言葉が注目されています。これは、店員や駅員に無理なリクエストをしたり、公共の場でのマナーを無視する高齢者たちを指します。著書『脱!暴走老人~英国に学ぶ「成熟社会」のシニアライフ』の著者、谷本真由美さんは、ロンドンと日本を行き来する生活の中で、こうした問題を目の当たりにしています。

高齢者の犯罪は増加の一途



法務省が2017年に発表した「犯罪白書」によると、65歳以上の高齢者による犯罪は過去20年間で約20倍に増加。その一方で、全体的には刑法犯は減少しています。特に鉄道における暴力行為の多くが60代以上の高齢者によるもので、状況は深刻です。

日本の高齢社会の現状



日本は世界的に見ても高齢化が進んでいますが、その一方で高齢者に対する社会的な支援策が不十分であると著者は指摘します。経済的、社会的に孤立している高齢者が増えており、彼らを支えるための施策が年齢層に偏っているのも一因です。

英国の高齢者が抱える課題



対照的に、イギリスの高齢者は比較的安心して暮らしています。ロンドンの公共交通機関は、バリアフリーが進んでおり、高齢者が移動しやすい環境が整っています。街のインフラも、高齢者に優しい設計がされています。また、イギリスには高齢者を支援する非営利団体が多く存在し、高齢者の権利や生活向上に貢献しています。

楽しむことの重要性



日本では、高齢期をネガティブに捉える風潮がありますが、イギリスの高齢者は自身の生活を楽しんでいます。さまざまな活動や催しに参加し、高齢者同士の交流も盛んです。例えば、ロンドン近郊で行われるマリタリーフェスティバルでは多くのシニアがコスプレを楽しんでいます。

資産形成と準備



ただし、イギリスでも公的年金の支給は厳しさを増しています。そのため、早いうちから個人で老後資金を準備する重要性が考えられています。過去の不況を経験し、金銭管理の意識が高まっているため、国民は副収入を得るための工夫を凝らしています。著書では、イギリス人の資産形成ノウハウが紹介されており、日本の人々にとっても参考になる部分が多いでしょう。

最後に



谷本さんは、高齢者の暴走問題に目を向けることが、若い世代にとっても重要であると示唆しています。未来の自分たちがどのような状況に置かれるかを考えるためにも、今の高齢者の問題を理解する必要があります。そうすることで、より良い社会を作るための一助としていけるのではないでしょうか。高齢者が快適に生きられる環境を整えることが、私たちの未来にもつながるのです。

著書『脱!暴走老人~英国に学ぶ「成熟社会」のシニアライフ』は1,580円(税別)で販売中です。ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。

会社情報

会社名
株式会社朝日出版社
住所
東京都千代田区西神田3-3-5朝日出版社
電話番号
03-3263-3321

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