小学校教員・保育者・保護者の意識調査
株式会社小学館が実施した「教育に関するアンケート調査」が話題になっています。この調査は、小学校教師や保育者、保護者の907名を対象に行われ、特に小学校入学前後の重要な接続期における三者の認識のズレについて明らかにされました。
認識のズレが示す重要性
調査の結果、教育に関する意識がどのように異なるのかが浮き彫りになりました。この認識のズレは、子どもたちの成長や教育にどのように影響するのでしょうか。一見、教育現場の関係者や保護者が共通の目標を持っているように思われますが、実際にはさまざまな意識のすれ違いが存在しているようです。
1. 入学時に期待される力のギャップ
調査によると、教師と保育者の間で「入学時に育っていてほしい力」の優先順位に明確な違いが見られました。教師は「身辺自立」や「指示を聞いて行動する力」に重きを置くのに対し、保育者は「感情を言葉で表現する力」や「友だちと協力する力」を優先していることがわかりました。このギャップは、就学接続における認識のズレの出発点とされています。
2. 教師の園への期待
保育者の多くが「小学校教師から遊び中心で指導がない」と感じる一方、教師が保育者に求めているのは「学力の基礎」ではなく、「集団行動のルール理解」であることが調査で明確になりました。つまり、教師は学力よりも集団としての行動を重視する姿勢を持っているのです。
3. 学習のつまずきの認識のズレ
教師の57.5%は、保護者が子どもの学習の問題を「学校の責任」と考えているのではないかと推測しています。しかし、実際に「学校任せでよい」と答えた保護者はわずか0.7%で、ほとんどの保護者は「情緒面の支え」や「しつけ」についての重要性を強く認識していました。この点から、教師と保護者の間に大きな認識のズレが存在することが示されました。
4. 園に対する評価の差
保育者の中では、園を「生活の場」と認識している割合は20.5%に過ぎなかったのに対し、保護者の50.6%が園を「生活の場」と考えていることが明らかになりました。この落差は、保護者と保育者の間で園の役割と重要性に対する見解が大きく異なることを示しています。
5. 小1プロブレムへの不安
三者間で「小1プロブレム」についての不安が異なることも明らかになりました。教師が抱える不安は、主に大人同士の連携に関するものであったのに対し、保護者は友人関係の構築に強い関心を寄せています。これは、各者が抱える問題の認識が異なり、対話の必要性を示唆しています。
まとめ
本調査から、教師、保育者、保護者という三者の間での認識のズレが対話不足に起因していることがわかりました。いずれの立場も子どもたちを思い、共通の目的を持っているのに、理解を深める機会が不足しているため、誤解が生じているのです。今後は、三者の認識を踏まえた対話の機会を増やし、教育現場をより良くしていく必要があるでしょう。
調査概要
- - 調査対象: 小学校教師226名、保育者132名、保護者549名、合計907名
- - 調査方法: インターネット調査
- - 実施主体: みんなの教育技術、ほいくる、HugKum(小学館)
参考リンク
調査結果の詳細レポート
みんなの教育技術