2024年11月、東京で開催されるCIO Japan Summit 2024には、カルビー株式会社の大塚竜太氏と関口洋一氏が登壇し、企業の革新戦略についての講演が行われる。この講演では、マーケティングとITの融合をテーマに、個々のニーズに応えるパーソナライズとデジタル化による新たな価値の創出について紹介される。
企業は常に変化し続ける市場において、顧客の期待に応える必要がある。カルビーはこの点に着目し、個々の消費者に合わせた製品を提供する努力を続けている。その一例が『Body Granola』だ。この製品は、消費者一人ひとりの腸内環境に基づくパーソナライズされたグラノーラであり、消費者の腸内フローラ検査の結果を反映したサービスとして展開されている。開発には約2年半を要し、2023年4月から販売が始まった。
プロジェクト責任者である大塚氏は、開発過程での様々な挑戦や、製品誕生の秘話を語る。従来の大量生産から脱却し、D2C(ダイレクト・トゥ・コンシューマー)モデルを採用することで、顧客と直接つながる仕組みを構築した。この過程では、社内の部門間での連携や新たな製造方法の導入が重要な役割を果たしている。これは、企業がイノベーションを進めるために必要な柔軟性を示している。
次に、関口氏が紹介する「ルビープログラム」というデジタルマーケティングの取り組みは、従来型のハガキ応募型キャンペーンをデジタル化したものである。この取り組みは、消費者との直接的なつながりを強化するための重要な施策であり、顧客データを活用して新たな価値を生み出す可能性を広げている。特に、消費者が購入した商品のパッケージを通じて得られる情報は、新商品開発にとって不可欠な要素となっている。
カルビーがいかにして食材やデータを結びつけ、消費者のライフスタイルに合わせた価値を提供しているのか。その事例を通じて、IT業界やマーケティング分野での新しいアプローチについて理解を深めることができる。
CIO Japan Summit 2024は、IT関連部門の統括責任者と技術革新に取り組む企業が集まる場で、参加者同士のネットワーキングや意見交換、講演などを通じて最新の情報や知見が得られる貴重な場となる。大塚氏と関口氏の講演を聴くことで、参加者はマーケティング戦略の今後の方向性や実践例を学び、自社の革新に役立てる機会を得ることができるだろう。
本イベントの詳細や参加申し込みについては、公式ページを通じて確認できる。ドメイン特有のニーズに応えるための戦略を学ぶこの機会を逃さないようにしよう。