戦争と演劇人の葛藤
2025-02-08 11:15:26

日比野啓が語る戦争と演劇人の葛藤|第51回大佛次郎賞受賞記念講演会

「戦争協力できなかった演劇人」



2024年12月、日比野啓氏が第51回大佛次郎賞を受賞し、その受賞記念として2025年6月1日(日)に横浜市開港記念会館で講演会が行われます。この講演では、日比野氏が「戦争協力できなかった演劇人―曾我廼家五郎と長谷川伸」と題し、戦争中の演劇人たちの立場について考察します。

大佛次郎賞とは?



大佛次郎賞は、日本の文学界において格式高い賞として知られています。小説、戯曲、評論など、様々な形態の優れた散文作品に贈られ、その意義は年々高まっています。日比野氏の受賞作『「喜劇」の誕生 評伝・曾我廼家五郎』は、戦争の厳しい時代を背景にした演劇人の挑戦を描いた重要な作品です。

講演会の詳細



講演の日時は2025年6月1日(日)の14:00からで、会場は横浜市開港記念会館講堂。参加者は900円で、自由席での観覧が可能です。講演会に参加することで、日比野氏が自身の受賞作をどのように解説し、演劇人の視点から戦争の影響を考えるのかを直接聴く貴重な機会となります。なお、当日は講演後にチケット提示で大佛次郎記念館の特別展示も楽しむことができます。

演劇人の戦争責任



日比野氏は、講演会に向けたメッセージの中で、戦後80年の節目において文学者だけでなく演劇人の戦争責任についても触れ、その意義を問います。曾我廼家五郎と長谷川伸が国の政策に対してどのように反応し、どのような作品を残したのかが大きな焦点です。戦前戦中、支持を受けた彼らは国策に協力しようとしても当局から冷たい対応を受け、彼らの義理人情を描いた作品は逆に古臭いものとして評価されました。このような背景から、彼らの葛藤について再考することが重要です。

曾我廼家五郎とは?



曾我廼家五郎は、日本の喜劇における重要な人物です。1877年に生まれ、1948年に亡くなるまでの間、日本の喜劇の伝統を創り上げました。彼の作品は、歌舞伎や俄を基にし、「喜劇」という言葉を日本に定着させることに貢献しました。日比野氏は、曾我廼家五郎がどのようにしてモダニズム文化の波に乗りつつも、その後の苦難にどのように立ち向かったのかを明らかにしています。

参加方法



受賞記念講演会への参加は、事前にチケットを購入する必要があります。チケットは、チケットぴあや大佛次郎記念館窓口で販売されており、当日の残席があれば会場でも購入可能です。この貴重な機会に、日比野氏の視点から演劇と戦争についての新たな理解を深めてみてはいかがでしょうか。

日比野啓氏の講演を通じて、私たちもまた演劇人が抱える難しい選択について考えさせられるでしょう。戦争が文化に与えた影響を理解し、演劇人としての立場を再認識することが求められます。


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会社情報

会社名
公益財団法人 横浜市芸術文化振興財団
住所
横浜市中区山下町2番地 産業貿易センタービル1階
電話番号
045-221-0212

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