フーディソンと食べログが連携し、地方食材の新たな価値を創出
株式会社フーディソン(以下、フーディソン)が、カカクコムが運営するレストラン検索・予約サイト「食べログ」と提携を結び、地方創生に向けた新たな取り組みを始めました。この連携の目的は、日本各地の地域食材の認知度を高め、その販路を広げることです。
取り組みの背景と目的
地域自治体は地域食材のPRや販路開拓に向け、多くの展示会や産地フェアを行っていますが、消費が一過性のものにとどまることが多く、持続的な取引には至っていません。また、百貨店やスーパーでは主に水産加工品が扱われ、生鮮品への関心が薄れていることも問題となっています。
一方、飲食店は新鮮な地域食材を求めており、メニュー開発に対する意欲は高まっていますが、生産者と飲食店の距離が遠く、安定した流通の仕組みが整っていないのが現状です。
フーディソンと食べログの強み
フーディソンは飲食店向けの生鮮EC「魚ポチ」や鮮魚小売店「サカナバッカ」を展開しており、多様な流通・販売チャンネルを持っています。また、地域課題への取り組みを強化するために、自治体との連携を積極的に進めています。
対する食べログは、全国約89万の飲食店情報を兼ね備え、ユーザーの口コミや評価を活用して効果的な集客を支援する日本最大級のグルメサイトです。この二つの企業が手を組むことで、地域食材の流通促進を強化し、首都圏への認知度向上が期待されます。
具体的な連携内容
この取り組みは、地域食材のメニュー活用から首都圏飲食店での消費拡大を一貫して支援することを目指します。具体的には以下の点が挙げられます:
- - 地域食材のPR強化: 自治体が主導する地域食材のフェアを食べログを通じて効果的にPRし、飲食店への利用促進を図ります。
- - 安定供給の実現: フーディソンの「魚ポチ」を活用し、飲食店への地域食材を安定的に供給。これにより、飲食店は安心して地域食材を使ったメニュー開発ができます。
- - 消費拡大と自治体プロモーションの両立: 首都圏の飲食店で地域食材の利用を促進し、消費と自治体のプロモーションの両立を図ります。
- - インバウンド観光施策への展開: 英語情報発信を通じた観光施策への気配りも検討されています。
第一弾は愛媛県
本取り組みの最初の成果として、愛媛県の約200種類の地域食材の販路拡大に焦点を当てています。これを通じて、愛媛の豊かな食の魅力を全国に広げることを目指します。
今後の展望
フーディソンと食べログは、今後も自治体との共同提案やプロポーザルへの関与を強化しつつ、持続可能な地域食材流通モデルを構築していく方針です。この取り組みを通じて、全国各地の食の可能性を最大限に引き出し、地方創生に寄与していくことを目指しています。