トヨタ紡織が描く未来の移動空間！プレスブリーフィングの様子

トヨタ紡織が描く未来の移動空間

2025年10月30日、トヨタ紡織株式会社は「JAPAN MOBILITY SHOW 2025」でプレスブリーフィングを開催し、最新の展示品や企業ビジョンについて発表しました。代表取締役社長の白柳正義氏が、自社の取り組みとともに、未来の移動空間を考える上でのコンセプトを紹介しました。

コンセプト「Finest QUALITY OF TIME AND SPACE For you」

このイベントでのコンセプトは「あなたにぴったりの特別な時空間を提供する」というもので、トヨタ紡織の企業哲学が反映されています。誰もが快適に利用できる移動空間をデザインすることが、彼らの目指している方向性です。

ニューフェイスの製品群

プレスブリーフィングでは、展示品として「ウェルボヤージュ・シート」と「I.C.30 -Integrated Cabin 2030-」が紹介されました。「ウェルボヤージュ・シート」は、航空機の座席と機内用の車いすが一体となった革新的なデザインが特徴です。このシートは、車いす利用者が航空機でもスムーズに移動できるように設計され、乗り換えの手間を大幅に減少させることを目的としています。

一方、「I.C.30」は、未来の移動空間を体験するためのモックアップで、多様な着座姿勢に対応した「リラックス＆セーフティシート」や、目に優しい「車室内イルミネーション」など、ユーザーにとって快適で安全な空間を提供します。

未来を見据えた取り組み

トヨタ紡織は、2030年を見据えたビジョンのもと、グローバルに展開する活動も紹介。売上は2024年度に約1兆9,000億円を見込んでおり、2030年には2兆2,000億円を目指しています。これに伴い、移動空間のデザインはますます重要となり、同社は快適な移動空間を実現するための技術開発に心血を注いでいます。

特に、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構（JAXA）との共同研究として進行中の「ウェルボヤージュ・シート」は、車いすユーザーが航空機を利用する際の障壁を大幅に軽減し、移動の自由と快適さを提供することを目指しています。

バーチャルな体験

さらに、国土交通省の3D都市モデル「PLATEAU（プラトー）」を活用した没入型体験「Proximity」も展示されています。この製品では、実際に渋谷や京都を旅するような感覚を再現し、映像と音に連動してシートが動くことで、全身で感じる4D体験を実現しています。

まとめ

最後に白柳社長は、「世界中のお客様に『感動』を織りなす移動空間を提供できる会社であり続けたい」と強調し、トヨタ紡織のこれからの挑戦を宣言しました。これからの移動空間の進化に期待が高まる中、トヨタ紡織の取り組みは一層重要さを増しています。

トヨタ紡織は、まさに未来の移動体験を形にする企業として、これからの展開に注目が集まります。