ローデ・シュワルツ、3GPPミッションクリティカル・サービス対応デバイスのコンフォーマンス・テストで新たな基準を確立
ローデ・シュワルツは、ブロードバンドへの移行を加速させるため、3GPPミッションクリティカル・サービス対応デバイスのコンフォーマンス・テストに積極的に取り組んでいます。同社は、Global Certification Forum(GCF)が求めるミッションクリティカルなプッシュ・ツー・トーク(MCPTT)のプロトコル・コンフォーマンス・テストケースを検証することに成功し、R&S TS PCT プロトコル・コンフォーマンス・テスタについて試験プラットフォーム認証基準(Test Platform Approval Criteria:TPAC)を達成しました。
この成果により、ローデ・シュワルツはMCPTTに関するワークアイテムの初めての有効化を果たした唯一の電子計測企業となりました。同社は、デバイスメーカーやサービスプロバイダがナローバンドTETRAからブロードバンド3GPPミッションクリティカル・サービスへ円滑に移行するための基盤づくりを進めています。
MCPTTテスト成功の意義
ローデ・シュワルツがミッションクリティカルなプッシュ・トゥ・トーク(MCPTT)のテストケース検証を他に先駆けて行ったことで、GCFはミッションクリティカル・サービス(MCS)に対する初めての認証プログラムを立ち上げることが可能になりました。このプログラムにより、公共安全にかかわるネットワークの運用者は、ベンダーによらない共通の規格を通じて、ミッションクリティカルなアプリケーションとデバイスとの相互運用性を保証できるようになります。
3GPP MCS:公共安全における新たな通信基盤
3GPP MCSとは、公共安全や救急対応に関する任務に不可欠な一連の通信サービスを指します。ファーストレスポンダーによるシームレスな通信を確保し、危機的状況における効率的な連携と迅速な対応を可能にするものです。MCPTTに加え、MCData(ミッションクリティカルなデータ通信)やMCVideo(ミッションクリティカルな動画配信・共有)も含まれ、いずれも信頼性・可用性・セキュリティに関する厳しい要件に応えます。
特に3GPP準拠のブロードバンドMCXへの移行によって、従来のナローバンド・システムよりも機能が強化され、さらに高いデータ・レートと優れたカバレッジのもと、多彩なマルチメディア・アプリケーションに対応可能な能力が実現します。
R&S CMX500:テスト環境を強化
ローデ・シュワルツは、R&S CMX500無線通信テスタとテスト・シーケンスの実行を担うR&S CONTESTソフトウェアをベースとしたR&S TS-PCT プロトコル・コンフォーマンス・テスタを用いて、Work Item 288の3GPP MCS テストケースを検証しました。この検証に成功したことでGCFはWork Item 288を有効とし、MCS対応デバイスのコンフォーマンス・テストを公式に開始できることとなりました。
R&S CMX500無線機テスタを使用して開発したプロトコル・コンフォーマンス・テストケースでは、エンジニアは現実的な条件のもとでMCS対応アプリケーションとデバイスを評価することができます。MCSネットワークをシミュレートしながら、被試験デバイスとのリアルタイムかつ包括的な接続を確立し、必要なシグナリングおよびRFシナリオのテストを3GPP仕様に即して行うことができます。
ローデ・シュワルツは、3GPPコンフォーマンス・テストソリューションを通じて、デバイスメーカーやサービスプロバイダがブロードバンド時代のミッションクリティカル・サービスに対応した高品質な製品・サービスを提供することを支援していきます。