江戸川区で新たな居場所づくりが始動
江戸川区に設立された「NPO法人しろひげ・たゆらかファンド」は、地域のひきこもりや不登校の子どもたち、そして心に障がいを抱える方々のための「居場所」を提供することを目指しています。法人は2025年6月2日に正式に設立され、医療法人社団しろひげファミリーと共に多様な支援を進めています。
法人設立の背景
日本国内には約146万人のひきこもり状態にある人々、そして約35万人が不登校の子どもたちであるという統計があります。江戸川区内でも、住民の約68人に1人がひきこもり状態にあるという調査結果が示されています。これらの背景をふまえ、安心して話せる場所、感情を素直に表現できる場所を作ることが求められています。
「ただそこにいるだけでいい」という居場所が、どれほど人々の力になるかを実感する中での設立です。現行の医療・福祉制度では、個々のぴったりな居場所を作ることに限界があり、多くの人が孤立しています。そこで、法人はこれらの課題に取り組むために設立されました。
「居場所」の3つの軸
この法人が提供するのは、以下の三つを軸とした居場所です。
1.
食べることを通じた居場所
食事をきっかけに人との繋がりを生むイベントを開催。地域の食堂やスマイルプロジェクトを通じて、誰もが笑顔になれる空間を作ります。
2.
学びを通じた居場所
こころの障がいに関する情報を発信し、出張講演会も実施。気づきから人々の行動へとつながる学びの場を提供します。
3.
体験を通じた居場所
ARスポーツやメタバース体験を通じて、自分の興味を探求する機会を提供。就労訓練も行い、社会との接点を増やすことを目指します。
このように、様々な形で「居場所」を拡げていくことで、地域の人々に寄り添い、他者とのつながりを再構築していこうとしています。
クラウドファンディングによる支援募集
法人設立を受けて、2025年7月17日からクラウドファンディングを開始しました。目標金額は1,000万円で、皆様の支援によって「居場所」を育む活動を進めていきます。
- 活動サイト:
CAMPFIRE
- 募集期間: 2025年7月17日~2025年10月3日
- 目標金額: 1,000万円
今後の展望
法人は、連携する団体や地域の方々と協力しながら、より多くのひきこもりや不登校の方々のために居場所を提供していく計画です。また、8月8日にはトークイベントを開催し、「居場所」や「ひきこもり」をテーマに専門家を招いて議論の場を設けます。
これらを通じて、地域に根ざした支援の輪を広げ、「あたりまえの幸せ」を感じる未来を作り上げていく所存です。江戸川区に、新たな「居場所」が根を下ろすことを期待しています。