野菜の機能性成分向上に向けた新たな挑戦
株式会社エンドファイトは、カゴメ株式会社と共に野菜の機能性成分を強化するための共同研究開発をスタートしました。これは、消費者の健康志向が高まる中で、機能性野菜など高付加価値食品への需要が増加している現状を受けて行われています。
美味しさと健康を両立させるために
最近では、気候変動による影響で高温などの環境ストレスが野菜の生産に悪影響を及ぼすことが多く、中でも機能性成分を安定的に含む野菜を生産することは一層困難になってきています。エンドファイトは、世界最大規模を誇る植物内生菌「DSE」(Dark Septate Endophyte)の技術を用いて、こうした課題を克服する栽培技術の開発を目指しています。
このDSEは、様々な植物に対して環境耐性を向上させるだけでなく、栄養の吸収も促進する効果があります。具体的に、すでに一部の作物でDSEを活用した際、機能性成分が有意に向上したことが実証されており、今後はその成果をもとに本格的な生産現場での導入を進める予定です。
農業収益性の向上と地域活性化
この研究開発は、日本国内の農業収益の向上や農業・食産業の活性化を目指しています。エンドファイトは、すでに20社以上の大手企業との連携を通じて、人工的な環境においても高付加価値な緑化を実現しており、これからも環境問題に対処するためのイノベーションを続けていくことを公言しています。
様々な環境に適応する技術
エンドファイトは、筑波大学や茨城大学からスタートしたスタートアップで、そのビジョンは「すべての環境における高付加価値な緑化の実現」です。DSEの大規模ライブラリを保有することで、あらゆる環境のニーズに柔軟に対応したソリューションを提供することが可能となっています。これからの農業界において、エンドファイトの役割はますます重要になることでしょう。
未来に向けた取り組み
エンドファイトとカゴメの提携は、このような背景の中で行われており、我々の食生活を豊かにするための一歩となることが期待されます。健康志向の高まりに応え、新たな技術を駆使した美味しさと健康の両立を目指す今後の展開から目が離せません。農業の収益性向上と食文化の発展に寄与することを期待する声が高まっています。さらに、当社のホームページや発表を通じて、今後の研究開発の進捗を逐次お知らせしていく予定です。