古野電気、航海通信機器のサイバーセキュリティ認証取得
日本の舶用電子機器のリーダー、古野電気株式会社が、ノルウェーの船級協会DNVより、航海通信機器としては日本初のサイバーセキュリティ認証を取得しました。この認証は、船舶におけるサイバーセキュリティの強化を目指した重要なステップとされています。
認証の概要
今回、認証を受けたのは以下の航海通信機器です:
- - サイバーセキュリティ&リモートモニタリングプラットフォーム (HermAce)
- - インマルサット-C船舶地球局 (FELCOM18)
- - 国際VHF無線電話装置 (FM-8900S)
- - SSB送受信機 (FS-xx75)
- - ナブテックス受信機 (NX-900)
- - 国際船舶自動識別装置 (FA-170)
- - 船舶用レーダー (FAR-15x8/FAR-2xx8/FAR-30x5)
- - 電子海図情報表示装置 (FMD-3005/3100)
- - 船橋航海当直警報装置 (BR-500)
- - 衛星航法装置 (GP-170)
- - サテライトスピードログ (GP-100)
- - 航海情報記録装置 (VR-7000/VR-7000S)
- - プランニングステーション (PS-100)
- - 音響測深機 (FE-800)
- - ドップラソナー (DS-60)
- - ドップラスピードログ (DS-85)
- - スイッチングハブ (HUB-3000)
- - センサーアダプター (MC-3000S)
- - インターフェイスユニット (IF-2550)
- - バッテリーチャージャー (BC-6201)
- - AC-DC電源ユニット (PR-851)
これらの機器は、国際船級協会連合(IACS)によって定められたUR E27に準拠しており、船舶のサイバーレジリエンスを高めるために重要な役割を果たします。
サイバーレジリエンスとは?
IACS UR E26 / E27は、今後の船舶に対する建造契約において義務化される統一規則です。UR E26は船舶自体のサイバーレジリエンスを、UR E27は船上のシステムや機器のセキュリティを強化することを目的としています。このため、船舶用電子機器におけるサイバーセキュリティ対策がますます重要視されています。
DNV security profile 1
DNV security profile 1は、Cyber secure type approvalレベルの一つで、本認証を取得した製品がIACS UR E27に必要なセキュリティレベルの基準を満たしていることを証明します。今日では、船上と陸上のシステムが常時接続されているため、サイバーセキュリティ対策の重要性が一層増しています。古野電気は、今後も最新の規格に則った高品質な製品を提供し続けることを約束しています。
古野電気の歴史と展望
古野電気は1948年、世界で初めて魚群探知機を実用化し、その後も舶用電子機器分野に価値ある商品を提供し続けてきました。舶用電子機器の総合メーカーとして世界90か国以上に展開し、確固たるブランドを築いています。2103年に更新される国際基準に向けて、さらなる技術革新と品質向上を目指す古野電気。その未来の動向から目が離せません。
まとめ
古野電気のサイバーセキュリティ認証の取得は、日本の航海通信機器業界において重要な意味を持つ出来事です。技術の進化に伴い、さらなる安全性と信頼性の向上が期待されます。これにより、船舶関連産業全体のサイバーレジリエンスが強化され、国際的な競争力を高める一助となるでしょう。