フジワラテクノアートが開発！小型通気式固体培養装置で、研究から産業化へ

フジワラテクノアート、小型通気式固体培養装置で新たな可能性を切り開く

岡山市北区に本社を置く株式会社フジワラテクノアートは、長年培ってきた醸造技術と最新技術を融合させた「小型通気式固体培養装置」を開発しました。この装置は、研究段階から産業化を見据えた培養実験を、小規模ながら高い再現性で実現可能にする画期的なシステムです。

従来の固体培養の課題を克服

従来、固体培養はシャーレやフラスコを用いた小規模な実験が主流でした。しかし、原料を高堆積させると、微生物の活動によって中心部分が過度に熱くなり、培養が困難になるという課題がありました。そのため、研究段階では薄層培養が一般的でしたが、産業化には実用規模での培養実験が不可欠です。

フジワラテクノアートの小型通気式固体培養装置は、この課題を解決するために開発されました。独自の連続基質通風方式により、培養物の温度を均一に保ち、原料を高堆積させた状態での培養を実現します。これにより、研究段階から産業化を見据えた、より現実的な培養実験が可能になりました。

小型で高機能、操作性も抜群

小型通気式固体培養装置は、そのコンパクトなサイズながら高い機能性を備えています。菌体の増殖に伴う発熱を自動的にコントロールするシステムを搭載しており、常に最適な培養環境を維持することができます。

さらに、原料投入から洗浄までの一連の作業を一人で対応できるシンプルな構造と優れた操作性も魅力です。これにより、研究者や技術者は、より効率的に培養実験を行うことができます。

幅広い分野での活用が期待される固体培養技術

固体培養技術は、古くから日本の醸造文化において「麹づくり」として利用されてきました。近年では、酵素生産や機能性食品の製造など、その応用範囲が拡大しています。

フジワラテクノアートの小型通気式固体培養装置は、固体培養技術のさらなる発展に貢献する重要なツールとなるでしょう。食品、化粧品、飼料など、さまざまな分野での活用が期待されています。

フジワラテクノアートについて

株式会社フジワラテクノアートは、1933年の創業以来、醸造機械、食品機械、バイオ関連機器の開発、設計、製造、販売、据付、プラントエンジニアリングなどを手がけてきた老舗企業です。長年の経験と実績を活かし、常に時代のニーズに対応した製品とサービスを提供しています。

小型通気式固体培養装置の主な特徴

小規模で高い再現性を実現
シンプルな構造と優れた操作性
幅広い原料に対応可能
自動制御システムによる高品質な培養
産業化を見据えた培養実験に最適

固体培養技術の魅力

高い生産性による酵素や有用物質の生産
物質変換による有害物質の無毒化や機能性付与
固体原料の高付加価値化

小型通気式固体培養装置の基本仕様

容量 : 10L/回
堆積層厚: 100mm
外形寸法: W2000mm×D1300mm×H2100mm
重量 : 約1000kg
材質 : sus304 (培養物接触部及び要部)
制御範囲: 15℃～45℃ (送風温度)、Rh80%～Rh96% (送風湿度)、20℃～40℃ (品温)
制御方法: ベクトル品温制御 (ワンウェイ方式)
一次側条件: 200V, 50A