福住の新たな挑戦、歴史を活かしたビル再生
福住株式会社は、かつて美容専門学校が所在していた建物をオフィスビルとして再生するプロジェクトを進めています。このプロジェクトは単なる再生ではなく、ビルの歴史を尊重しつつ、現代のニーズに応じた機能性も加えた「ビルの進化」に焦点を当てています。
スクラップ&ビルドの考え方からの転換
従来、多くのビルは「スクラップ&ビルド」という手法で解体され、新たなビルが建設されることが一般的でした。しかし福住ではこのアプローチを見直し、可能な限り既存の躯体を残しながら改修を行う新しい手法を採用しました。このアプローチにより、入居者の多様なニーズに対応できる柱のないワンプレートオフィスを実現。
環境への配慮
新しいビルは全館LED照明を採用し、省エネルギーを意識した設計になっています。また、健康面にも配慮し、非接触タイプのエレベーターの導入や、有害物質を使用しない建材を採用しています。さらに、室内の換気能力を強化し、快適で衛生的な環境を提供します。具体的には、毎時20㎥から30㎥に換気能力を向上させています。
歴史の継承
このプロジェクトでは、ビルの歴史継承も重要なテーマです。新ビルは、美容専門学校時代のシンボルであった“髪”をイメージした曲線の外観を引き継いでいます。福住は、このリノベーションを通じて、過去の持ち主の想いや理念も大切にし、「物件の本当の価値」を引き出すことを目指しています。
SDGsへの取り組み
ビルの再生プロジェクトでは、環境への配慮も重要視されています。建設時に発生する廃材の再資源化を行い、持続可能な建物づくりを推進。さらに、バリアフリー設計や多目的トイレの設置により、すべての人が快適に働ける空間を実現しています。また、自転車置き場の設置によって、通勤方法の多様化にも貢献しています。
代表者の思い
福住の代表取締役社長河野孝雄は、福岡市のビル再生プロジェクトにおける重要性を強調しています。特に「天神ビッグバン」や「博多コネクティッド」といった大規模なプロジェクトとは異なり、築年数が経過した中小規模のビルのリノベーションが地域にとって価値ある手段であると述べています。機能面だけでなく、デザインや歴史的価値を込めて物件の価値を高めることが、真の「再生」であると考えています。
この新たなビル再生の取り組みは、福住が目指す「三ツ星の総合不動産会社」としての姿を具現化するものでもあります。今後も、お客様目線での高品質なソリューションや価値創造を提案し続けるintentが示されています。
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