骨髄バンク推進月間がやってくる
10月は「骨髄バンク推進月間」です。この取り組みは全国的に行われ、特に滋賀県では積極的に骨髄バンクの普及活動が進められています。この月を通じて、多くの人々に骨髄バンクの重要性を知ってもらい、ドナー登録を促そうとしています。
日本骨髄バンクの役割
公益財団法人日本骨髄バンクは、白血病やその他の血液疾患を患う患者さんに必要な造血幹細胞を提供する体制を整えています。現在、日本全国で554,123人のドナー登録者が存在し、累計28,678例が骨髄または末梢血幹細胞を提供しています。しかし、移植が必要な患者さんの約半数は、未だ移植を受けることができていません。特に、30代以下の年齢層のドナー登録は少なく、今後の増加が急務とされています。
2023年度の状況
2023年度には新規患者登録者数が1,822人と報告されていますが、ドナーが提供した件数は1,086件にとどまっています。この間、滋賀県では特に効果的な取り組みを行い、ドナー登録者数を毎年増加させています。
滋賀県の積極的な取り組み
滋賀県では、日本骨髄バンクの推進に対して非常に積極的なアプローチを行っています。その内容を見てみましょう。
1. 語りべ講演会の実施
滋賀県では「語りべ講演会」を全国に先駆けて多数実施しており、その開催数は全国で2位を誇ります(1位は大阪府)。これにより、移植経験者や提供者の方が語る人間ドラマを聞くことで、若年層の認知獲得に大きく貢献しています。
2. 大学でのドナー登録会
献血会場の近くでドナー登録会を開くことで、若者たちが参加しやすい環境を整え、登録者数の増加に努めています。
3. ドナー休暇制度の導入促進
滋賀県は、ドナー休暇制度を広めるためのチラシを自作し、市町保健所やコンビニエンスストアなどに配布しています。また、労働広報誌にも関連する記事を掲載し、周知を図っています。
4. 社会貢献ミュージカル
滋慶学園COMグループでは、骨髄バンクの理解を促進するために「Hospital Of Miracle」というミュージカルを開催しています。この公演では、耳の不自由な方にも楽しんでもらえるよう、セリフを字幕で表示する取り組みや手話コーラスも行われています。
骨髄バンク推進月間に向けて
この10月は、厚生労働省の呼びかけにより、全国で様々な普及啓発活動が計画されています。ポスターやパンフレットを配布し、ドナー登録会やミュージカルなどのイベントを通じて、多くの人々の理解を深めることを目指しています。
デザインコンセプト
新しく制作されたポスターは、骨髄バンクのキーカラーであるオレンジを基にし、ドナー登録や提供に協力できる様子を表現しています。また、移植を待つ患者さんへの支援を促すメッセージも込められています。
まとめ
滋賀県の取り組みを通じて、ぜひ多くの方が骨髄バンクに対する理解を深め、ドナー登録を行っていただきたいと思います。一人の行動が、多くの人の命を救うことにつながるのです。皆さんの参加をお待ちしています。詳しい情報については、日本骨髄バンクの公式サイトを訪れてみて下さい。