人口減少時代に考える「自由」とコミュニティの新しい形
東日本大震災の影響を受けた岩手県陸前高田市では、地域と若者が協力して新たなコミュニティづくりを行っている認定特定非営利活動法人SETが注目を集めています。この団体は、2023年2月にポッドキャストシリーズ「他人と共に、自由に生きることはできるのか?──人口減少時代のコミュニティをめぐる対話」を配信しました。
このシリーズでは、現代社会における「自由」と「孤独」というテーマを掘り下げ、どのようにコミュニティを再定義できるのか考えています。特に、人口減少が進む中で、自由が「個人」のものだけでなく、他者との関係の中で育まれるものだという視点を提示しています。
シリーズの概要
本シリーズは全2回で、各回では震災の影響やコロナ禍、AI技術の進展により変わりゆく社会構造の中で、「つながり」がどのように価値を持つのかを問い直します。特に、NPO法人CRファクトリーの代表理事である呉哲煥氏をゲストに迎え、深い対話が繰り広げられます。
- - 第1回(2月6日配信) 「東日本大震災が投げかけたコミュニティへの問い ― 豊かさとは何か?」では、震災時の都市の混乱と被災地の協力という対比を通じて、豊かさの本質や「共同体としての渇望」について掘り下げます。
- - 第2回(2月13日配信) 「他人と共に生きると、人はもっと自由になれるのか?──コミュニティという希望」では、他人と共に自由に生きることの可能性や、責任を共有することによって新たに生まれる自由の形について考えます。
シリーズの背景
SETが設立されたのは東日本大震災の直後、2011年です。当初は被災地支援を目的とし、地域の若者と住民が出会い、対話を通じて新たな関係を築いてきました。そこで見えてきたのは、人口が減少するだけでなく、人と人との関係の再構築が地域の未来において非常に重要であるという点です。このシリーズは、その経験を基にした新しい問いを、より広い社会に向けて発信する試みです。
理事長のコメント
SETの理事長である三井俊介氏は、「自由は他者との関わりの中で広がる可能性がある」とし、本シリーズの目的は、地域における人と人のつながりを深めるための新たな視点を提供することであると語っています。特に、人口減少が進む地域において、どうすれば人間関係がより良いものになるか、率直な対話を促すことが大切です。
本シリーズの目指すもの
本シリーズには明確な答えが示されるわけではありません。地域で挑戦している皆さんや若者支援に取り組む方々、企業や行政で人材育成に携わる方々など、様々な立場の人々が「つながり」と「自由」の葛藤を受け止めるための思索の時間を持てるよう、導きを目指しています。
本シリーズは、陸前高田から始まった問いを通じて、コミュニティが持つ未来の可能性を考えるきっかけとなることを願っています。今後の広がりに期待が寄せられるこのポッドキャストシリーズ、ぜひご視聴ください。