日本取引所グループが提供する新たな業務効率化サービス
株式会社日本取引所グループの子会社であるJPX総研が、IR(インベスターリレーションズ)、経理財務、そしてサステナビリティ推進に携わる担当者向けに新しい業務効率化サービスを発表しました。このサービスは、決算説明会の情報提供や参加申し込み管理、議事録の作成と配信に加え、投資家とのコミュニケーションを円滑にするためのツールを提供し、企業のIR活動を支援します。
さらに、特筆すべきは株式会社みんせつとの資本業務提携により開始される新サービス「決算短信AI翻訳」です。このサービスでは、決算短信をXBRL形式でアップロードするだけで、迅速に英語に翻訳された文書が得られます。これにより、2025年4月から義務化される日英同時開示に対応するための負担が軽減され、特に上場企業のIR担当者にとっては非常に有難いサポートとなります。このサービスは無償で提供されるため、多くの企業が活用できることでしょう。
決算短信AI翻訳の特徴
「決算短信AI翻訳」では、生成AI技術を活用しており、翻訳にかかる時間とコストを大幅に削減します。これにより、IR担当者は投資家とのコミュニケーションにより集中できる環境が整います。また、最短2分というスピード感で翻訳版を手に入れることができるため、急な情報公開にも柔軟に対応できます。
各種IR業務の効率化も
JPX総研は、SCRIPTS Asia株式会社と連携し、IR活動の効率化を図るためのサービスも提供しています。具体的には、IRイベントの議事録を迅速に作成し、英訳を行うサービスや、決算説明会の情報を集約して調整するためのプラットフォームを運営しています。これにより、上場企業は自社ウェブサイトへの掲載や投資家への配布に自由度を持たせることができます。
ESG情報の収集支援
さらに、日本取引所グループはESG関連情報の提供を目指しており、JPX ESG LinkやJPXサステナビリティ情報検索ツールなど、様々なサービスを用意しています。これにより、上場企業は他社との協業も含めて、ESG関連情報の収集が容易になります。特に、 総括的なESG情報を直近90日分掲載したウェブサイトや、企業の公開資料へのリンクを提供するツールなどにより、情報収集の負担が軽減されます。
まとめ
このように、株式会社日本取引所グループが提供する新たな業務効率化サービスは、上場企業にとって非常に有意義なものであり、今後のIR活動において欠かせないツールとなることが期待されます。IR担当者はこれらのサービスを活用し、迅速かつ効果的な情報発信を行える体制を整えていくことが求められます。これからの展開に目が離せません!