次世代育成フォーラム〜子ども・若者の居場所を支える〜
2023年10月3日、東京都千代田区の全社協・灘尾ホールで、日本NPOセンター主催によるフォーラムが開催されました。今回のテーマは「子ども・若者の居場所を支える」です。日本全体で「居場所」の重要性が高まっている昨今、特に子どもや若者にとっての「サードプレイス」としての役割が注目されています。
居場所づくりの意義と現状
居場所とは、単に物理的な場所を指すだけでなく、子どもや若者が安心して過ごし、自分を表現できるスペースを意味します。2023年12月には「こどもの居場所づくりに関する指針」が閣議決定され、ますます全国の居場所づくりに対する土壌が整いつつあります。この指針に基づき、各地でさまざまな取り組みが進められています。
しかし、実際に活動しているNPOは資金や運営の課題に直面しており、その点が運営に影響を及ぼしています。特に、不登校やひきこもり支援といった重要な活動を行う団体が、いかにして持続可能な形で運営を続けていくかが、今後の大きなテーマとなっています。
フォーラムのプログラムと内容
本フォーラムでは、居場所を運営するNPOからの実践事例発表を行いました。第一部では、不登校やひきこもり支援の活動実態調査の報告とともに、千葉県、滋賀県、兵庫県の各NPOがそれぞれの挑戦や成功体験をシェアしました。これに対するコメンテーターとして、上智大学の教授が参加し、発表内容についての意見を述べる場面もありました。
第二部では、企業や行政による支援策について紹介。武田薬品工業の大西修平氏、こども家庭庁の大山宏氏により、具体的な支援事例が紹介され、今後の連携についての議論が展開されました。このセッションでは、NPOと企業、そして行政のそれぞれの役割と連携の可能性について話し合う貴重な機会となりました。
最後の第三部では、ネットワーキングタイムを設け、参加者が自由に意見交換をする場を提供しました。各団体の実践や課題を互いに知ることで、共同での支援策を考える第一歩となることが期待されます。
参加者の声と今後の展望
参加者からは「他の団体の実践を知ることで新たな発見があった」「様々な立場の人と交流できたことが有意義だった」という声が聞かれました。居場所づくりを支えるために、今後もこのようなフォーラムが開催されることが重要です。
このフォーラムは『子ども/若者ライフサポートプログラム』の一環として行われ、参加者は無料で利用できました。今後も、様々な団体が協力し、より多くの子どもたちと若者たちを支えるための取り組みが進むことを願っています。
お問い合わせ
次世代育成フォーラムに関する詳細や参加申し込みについては、日本NPOセンターの公式メールアドレス(
[email protected])へお問い合わせください。