高槻市で夏休みの特別体験
令和7年7月30日、夏休みを利用して高槻市の『今城塚古代歴史館』で特別なイベントが開催されました。このイベントでは、高槻市内で発掘された銅鐸や銅鏡の制作体験を通じて、地域の歴史と文化財について学ぶことができました。参加したのは10人の子どもたち。彼らは、自分の手で歴史的な文化財を制作するという貴重な機会に、自らの創造力と技術を駆使しました。
銅鐸と銅鏡の制作体験
プログラムの開始前に、同館の学芸員が子どもたちに銅鐸や銅鏡についての背景説明を行いました。約2000年前に行われた祭りで使われていたこれらの道具は、本市を代表する文化財であり、今も地域の歴史を語り継いでいます。学芸員の話から子どもたちは、これらがいかに大切なものであったかを学び、興味を深めていきました。
次に、銅鐸や銅鏡の制作に進みました。まずは注意事項の説明があり、金属が非常に熱くなるため、やけどに気を付けるよう強調されました。それでも、製作への期待から子どもたちの表情は皆楽しげでした。
鋳造体験が始まり、子どもたちは火を使って金属合金を200度以上に熱し、液体にした後、型に流し込む作業に挑戦しました。型に流し込んだ金属は、数分後には固まり、いよいよその形が現れます。子どもたちはみな期待に胸を膨らませながら、仕上がりを待ちます。
自分の手で形作る喜び
冷却時間を経て、自分の手で鋳型から取り出すと、高さ約7センチメートルの銅鐸と、直径約5センチメートルの銅鏡が現れました。これには皆驚きと喜びの声が上がり、早速自分たちが作ったものを見つめてニコニコと笑顔がこぼれました。
最後の仕上げでは、不要な部分を切り取り、紙やすりを使って磨くことで自分たちの作品に光沢を与えました。自分たちが手がけた作品が完成する様子に、子どもたちの目はキラキラと輝き、喜びの声を上げました。「熱くてドキドキしたけれど、きれいにできてうれしい」「ネックレスの飾りにしたい」と、それぞれが自分の作品に愛着を持つようになった瞬間でした。
地域の歴史への興味を深める機会
この銅鐸や銅鏡の制作体験は、単なるものづくりにとどまらず、地域の歴史や文化への理解を深める良い機会となりました。参加した子どもたちが高槻市の歴史を身近に感じ、未来への架け橋となることを願っています。今後もこのような体験イベントが続くことを期待したいですね。