日・バスク企業のBtoBマッチングで水素産業の未来を築く
2026年5月、オランダ・ロッテルダムで開催された「World Hydrogen Summit & Exhibition 2026(WHS2026)」では、日・バスク企業間のBtoBマッチングが実施されました。このイベントは、世界最大級の水素関連イベントであり、78カ国から約1万人の来場者が集まり、500を超える企業および機関が出展しました。この機会を活かして、日本とバスク州の企業は水素分野における新たなビジネス機会の模索を行いました。
バスク州の水素産業
バスク州はスペインの北部に位置し、工業が発達した地域であります。自動車、エネルギー、ICT、環境技術など多様な産業を有し、その中でも水素産業に関しては「バスク水素回廊(BH2C)」というバリューチェーンの構築が進められています。この計画は、欧州連合(EU)の水素供給の要所として、製造から貯蔵・輸送・利用に至るまでの包括的なシステムを実現することを目的としています。
BtoBマッチングの成果
今回のBtoBマッチングには、日本から13社・機関、バスクから10社・機関が参加し、合計23件の商談が成立しました。ここでは、双方の水素バリューチェーンを活かしての協業の可能性について、貴重な意見交換が交わされました。日本企業は、バスクの企業とのマッチングを通じて、ビジネスのネットワークを広げることができたと述べる声が多く寄せられました。「バスク州の企業と繋がれたことが大きな収穫」との報告や、「エンジニアリングリソースが逼迫している中での将来的なアウトソース先の一つ」と感じたことなど、ポジティブな反応が見られました。
マッチングの意義と今後の展望
ジェトロのマドリード事務所の担当者によると、参加した日本企業はバスク州における水素関連事業に高い関心を持っていることが確認され、今回のBtoBマッチングは「非常に有意義だった」とのこと。すでにバスク関連案件で商談を進めている企業もあり、現地の市場動向やプロジェクトの進捗状況についての情報を求めるニーズがあることも示されています。これは、両国の企業間関係が着実に深まっている証拠であり、今後もマッチングの需要は続くことでしょう。
バスク州の革新性
バスク州はその革新性でも知られています。欧州委員会の「Regional Innovation Scoreboard 2025(RIS 2025)」において“高イノベーション地域”に分類され、スペイン国内では2番目の評価を受けています。これは、製造業を強みとしつつ、高度な自治権を背景に独自の産業政策を進めるバスク州の実績を裏付けています。
最後に
日・バスクのBtoBマッチングは、双方の企業にとって有意義なビジネスチャンスを生み出すだけでなく、両地域の持続可能な関係強化にも寄与しています。水素産業の発展を見据えた取り組みは、今後ますます重要性を増すことでしょう。円滑な交流を通じて、革新と発展が続くことが期待されます。