アイメジャーが発表した新サービス
アイメジャー株式会社は、高精細スキャニングサービス「ファインアートスキャン」と、全く新しいデジタルアーカイブ用の画像プレゼンテーションツール「ピクセルビューアー」を発表しました。これにより、今後のデジタルアーカイブの制作や利用がさらに進化することが期待されています。
1. 高精細スキャニングサービス「ファインアートスキャン」
アイメジャーの高精細スキャニングサービスは、特許技術を用いた大型スキャナー「オルソスキャナ」を使用しています。このスキャニングサービスは、重要文化財などの作品を非接触で高精度にデジタル画像化することができるため、多くの文化機関で導入されています。
1-1. オルソスキャナの特長
オルソスキャナは、特許技術による非接触式で、以下の特長を持っています。
- - 高精細追求:最大1000ppiの光学解像度を誇り、2×3メートルの作品や、3.2×4メートルの古地図もスキャン可能です。
- - リアルな表現:照明角度の調整ができるため、陰影を強調した画像撮影が可能。
- - 忠実な色再現:最高のカラー再現性を持ち、文化財に優しい光を使用。
- - 出張スキャン対応:全国どこでも出張スキャンサービスが可能で、搬入から数時間後には撮影開始できます。
1-2. 実績
2017年より当サービスは実施され、数多くの文化財や美術作品の高精細スキャンを行っています。たとえば、国の重要文化財や著名な画家の作品などが対象で、特に長野県立美術館との協力も注目されています。
2. 「ピクセルビューアー」の登場
新たに発表された「ピクセルビューアー」は、「Infinite Pixel Viewer」と呼ばれる最新のデジタルアーカイブプレゼンテーションツールです。このツールは、特に近年改正された博物館法に対応し、保管作品のデジタルアーカイブの需要に応えるものとなっています。
2-1. デジタルアーカイブの重要性
現在、地震やCOVID-19などの影響で、文化財のデジタルアーカイブ需要が高まっています。展示スペースが限られる中で、来観者が興味のある作品をいつでも鑑賞できる環境を整えることが求められています。
2-2. 従来の課題
しかし、従来のビューアー装置はメンテナンスが難しく、来観者のインタラクティブな体験を損なう要因がありました。
2-3. Infinite Pixel Viewerの特長
新たな「ピクセルビューアー」は、以下のような特長があります。
- - 簡単な更新:パワーポイント感覚でコンテンツの構築や更新ができる。
- - インタラクティブな体験:来観者が直接タッチ操作で作品を拡大・縮小可能。
- - 大型画像データの扱いやすさ:12億画素を越える巨大画像でも対応でき、表示が非常にスムーズです。
2-4. 導入事例
長野県立美術館では、この新しいビューアーを導入しており、無償で一般の方々にも閲覧が可能です。これにより、来訪者はオリジナルと並べて作品を詳しく鑑賞できるようになります。
3. 今後の期待
アイメジャーのサービスには、デジタルアーカイブの理想的なツールとして、多くの期待が寄せられています。ファインアートスキャンサービスと新しいピクセルビューアーがともに普及することで、文化財や美術品の保存と生活の質向上に寄与することが期待されます。これからの動向に注目です。