Oktaが顧客アイデンティティ管理の無料プランを拡充
アイデンティティ管理サービスを提供しているOkta, Inc.は、このたび自社のOkta Customer Identity Cloud(powered by Auth0)における無料プランの機能を大幅に拡充することを発表しました。この改定では、開発者が求めるスケーラビリティ、セキュリティ、カスタマイズ性が一層向上しています。
無料プランの内容が一新
新たに提供される無料プランでは、月間アクティブユーザー(MAU)数が25,000ユーザーにまで拡大され、さまざまな便利な機能が追加されます。具体的には、パスワードレス認証の導入、Social Connectionsの上限撤廃、Custom Domainsのサポートが含まれ、開発者がアプリケーションを市場に迅速に導入できる環境を整えています。
OktaのCustomer Identity Cloudを担当するShiven Ramji氏は、「開発者は急速なアプリケーション展開の需要に直面しながら、AIを用いたボット攻撃から保護する必要があります。このような脅威に対抗するためには、アイデンティティとセキュリティを効果的に管理するソリューションが求められています」と述べています。
ボット攻撃への適応
近年のAIの進化により、新たな形のアイデンティティの脅威が出現しています。ボットがインターネットトラフィックの50%を占める現状において、アプリケーションのセキュリティを確保することはより困難になっています。しかし、多要素認証(MFA)などの対策を講じることで、攻撃から身を守ることができるのです。AIはまた、Oktaのシステムにおいて過去90日間に79%の自動ログイン試行をブロックし、ボットトラフィックの90%を削減するのに貢献してきました。
カスタマイズされたユーザー体験の重要性
カスタマイズされたログイン体験を提供することも、開発者にとって非常に重要です。実際、ログインプロセスが複雑なために消費者の83%がカートやサインアップを途中で放棄すると報告されています。この問題に対処するため、Oktaは有料プランでCustom Signup/Login機能を提供し、開発者が利用することで、ユーザーの信頼を構築し、購入意欲を高めることができます。
無料プランの主な特典
- - 最大月間アクティブユーザー数が25,000に拡大
- - ソーシャルログインによる認証の上限撤廃
- - IdPとして利用できるOkta Workforce Identity Cloudの上限撤廃
- - Auth0 Organizationsの利用が最大5個まで可能
- - Auth0 ActionsやAuth0 Formesの上限がそれぞれ5個まで
- - パスワードレス認証機能の有効化
- - カスタムドメイン名のサポート
有料プランの機能強化
有料プランにも多くの機能強化が見られます。たとえば、最大10のAuth0 Organizationsを設定できたり、Pro MFAやEnterprise MFAが利用できたりします。この柔軟性は、さらなるセキュリティを提供するための大きな要素です。
専門家の声
Browse AIの創設者であるArdy Naghshineh氏も、「Okta Customer Identity Cloudのおかげで開発に集中することができ、非常に効率的にシステムを強化できた」と語っています。今後もOktaの信頼性と拡張性に期待が寄せられています。
価格情報
詳細については公式サイトを参照してください
Okta Pricing。
まとめ
Oktaのアイデンティティ管理サービスは、技術の進化に伴うリスクに対応しながら、ユーザーの安全を守るために日々進化しています。今後もこの取り組みを期待し、開発者がより良いサービスを提供できる環境が整うことを願っています。