東京で開催された復興支援の特別な祝祭「パルミジャーノ・レッジャーノ・デー」

特別な祝祭「パルミジャーノ・レッジャーノ・デー in 東京」

2025年10月27日、東京・銀座にあるイタリアンレストラン「ジャッジョーロ銀座」で、「パルミジャーノ・レッジャーノ・デー in 東京」が開催されました。このイベントは、イタリア・エミリア＝ロマーニャ地震の復興支援をきっかけに始まった「パルミジャーノ・レッジャーノ・デー」を日本で初めて実施する特別な機会となりました。

地震から復興への道のり

この日の記念日は、2012年に発生した地震によって36万個ものパルミジャーノ・レッジャーノが損壊したことを背景に生まれました。当時、シェフのマッシモ・ボットゥーラ氏の呼びかけに応じて、多くの人々が地域の生産者とその地域を支援する活動を行いました。こうした思いを受け継ぎ、パルミジャーノ・レッジャーノの魅力を知ってもらうためのイベントが行われたのです。

イベントのハイライト

チーズカットセレモニー

セレモニーのスタートは、プロフェッショナルによる伝統的なチーズカットが行われました。ホール状のパルミジャーノ・レッジャーノが、専用ナイフによって開封されるその瞬間、参加者からは感嘆の声が上がりました。職人技の素晴らしさを目の当たりにし、チーズの奥深い世界が紹介されました。

特別ゲストの知恵

日本のチーズ文化の第一人者として知られる本間るみ子氏（株式会社フェルミエ創設者、チーズプロフェッショナル協会名誉会長）が参加し、パルミジャーノ・レッジャーノの歴史やその美味しさについて語りました。本間氏の豊富な知識に基づいた解説は、参加者にとって貴重な経験となりました。

フード＆テイスティング体験

セレモニー後には、パルミジャーノ・レッジャーノをふんだんに使ったフィンガーフードが用意され、さらに日本酒とのペアリングも楽しめるテイスティング体験が行われました。ボットゥーラ氏が推奨した「リゾット・カチョ・エ・ぺぺ」のデモンストレーションも行われ、参加者はその背景にある物語を知りながら、贅沢な料理を味わいました。

ここで提供されたのは、パルミジャーノ・レッジャーノをかけた照り焼きチキンや、きのこのブルスケッタなど、日本の食文化とイタリアのチーズ文化が融合した素晴らしいメニューです。

イベントの意義と今後

このイベントは、2025年の大阪万博での盛り上がりを受けて、日本市場におけるパルミジャーノ・レッジャーノの認知度をさらに高めることを目的としています。今後も伝統的なクラフツマンシップと地域貢献の精神を広める活動が続けられる予定です。

パルミジャーノ・レッジャーノ・チーズ協会について

パルミジャーノ・レッジャーノ・チーズ協会は、1934年に設立され、すべての生産者が加盟する保護団体です。この協会では、指定地域の地元酪農家から仕入れた生乳を使用し、厳格な規定に従った製造が行われています。パルミジャーノ・レッジャーノは、無添加の天然素材で作られ、長い熟成期間を経て多彩な風味を持つチーズです。

世界中の食文化の中でそのユニークな地位を確立しているパルミジャーノ・レッジャーノ。その魅力を知ることができた今回のイベントは、多くの参加者にとって特別な体験となりました。