サンディスクとSK hynixが新メモリ技術HBF™の標準化を発表
サンディスクとSK hynixがHBF™メモリ技術を共同開発
2023年8月6日、サンディスクコーポレーション(NASDAQ: SNDK)は、SK hynixと画期的な基本合意書(MOU)を締結したことを発表しました。この協力により、次世代AI推論に向けた新しいHBF™(High Bandwidth Flash)メモリーテクノロジーの仕様の標準化が進められます。これにより、業界全体でのメモリ容量およびパフォーマンスの向上が期待されています。
サンディスクのエグゼクティブバイスプレジデントであり最高技術責任者のAlper Ilkbahar(アルペル・イルクバハル)氏は、SK hynixとの連携によってAI業界におけるスケーラブルなメモリに対する重要なニーズに応えられると述べています。また、両社はこの取り組みにより、今後のデータ需要の急増に効果的に対応できる新たなツールを提供することを目指しています。
一方、SK hynix Inc.のプレジデントであるHyun Ahn(ヒョン・アン)博士は、HBF™メモリの標準化が次世代コンピューティングの課題を解決するための鍵となることを強調しています。HBF™は、大規模データセンターやエッジアプリケーションにおけるAI推論ワークロードに対応することを目的として設計されており、HBM(High Bandwidth Memory)と同等の帯域幅を提供しながら、8〜16倍の容量を実現することを目指しています。
このHBF™テクノロジーは、サンディスクの高度なBiCSテクノロジーと独自のCBAウェーハボンディング技術を用いて開発され、1年の間に業界の主要な専門家と連携してきました。HBF™は、次世代のメモリーおよびストレージに関するイベント、FMS: the Future of Memory and Storage 2025で「最も革新的なテクノロジー」賞を獲得しました。さらに、このメモリーの初サンプルは2026年下半期に提供予定で、HBF™を搭載したAI推論デバイスの初サンプルは2027年初頭に市場に出る見込みです。
また、サンディスクは先日、技術諮問委員会(Technical Advisory Board)を設立し、業界エキスパートやシニア技術リーダーが参加しています。この委員会は、戦略的指針や技術的知見を提供し、オープンスタンダードの形成を促進します。
2023年8月6日午前11時40分、カリフォルニア州サンタクララで行われるFMS 2025の基調講演において、HBF™に関連した最新情報が発表される予定です。サンディスクは、同時にブース#607で革新的なストレージソリューションを展示します。
未来を見据えた技術の進化
このように、サンディスクとSK hynixの協力により、次世代のメモリ技術が進化し、AI業界の需要に応えることが期待されています。特に、AIモデルが大規模化する中で、膨大なデータを処理するためのメモリー容量と帯域幅の向上は避けて通れない課題です。両社が進めるHBF™技術の実用化は、今後の技術革新に大きな影響を与えるでしょう。
サンディスクは、AIや次世代データワークロードの可能性を最大化するためのソリューションを提供し、業界の期待を超える成果を上げることが期待されています。
会社情報
- 会社名
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サンディスク
- 住所
- 東京都港区港南1-6-31品川東急ビル3F
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